【ニュース・中国】清華大学、「水木学者」計画を始動

 
「清華大学」WeChat公式アカウントの情報によると、2019年1月、清華大学は正式に「水木学者」計画を始動し、世界に向けて募集を開始した。
 
説明によると、「水木学者」の「水木」とは、東晋の謝昆の詩にある「景昃鳴禽集、水木湛清華(夕日の下、鳥の群れが水辺で鳴いている、池の水は澄んで畔の植物を映している)」に由来する。水木清華とは清華大学にある有名な「庭園の中の庭園」のことで、「水木学者」には清華大学において発展の可能性を秘めた「学者の中の学者」という意味が込められているという。
 
清華大学によると「水木学者」計画は、学術が生涯における成長期の初期段階にある若手研究者に、一流の研究環境と静かな研究の雰囲気や良質の生活待遇を提供し、安心して学術研究に従事できるよう、また、発想が最も活発な段階において新しい考えや理論、新しい方法や技術、を高効率に生み出すことができるようにするものだという。「水木学者」計画の支援は2~6年間継続して得ることができ、またこれら支援には給料や賞与そして福利の待遇、科学研究の環境といったものが含まれる。
 
それから、完全ではないが一部の統計によると、現在中国国内各地で少なくとも24の省レベルの研究者人材計画が行われている:八桂学者(広西チワン族自治区)、巴渝学者・両江学者(重慶市)、楚天学者(湖北省)、東方学者(上海市)、芙蓉学者(湖南省)、井岡学者(江西省)、昆侖学者(青海省)、竜江学者(黒竜江省)、閩江学者(福建省)、攀登学者(遼寧省)、銭江学者(浙江省)、黔霊学者(貴州省)、三晋学者(山西省)、三秦学者(陜西省)、泰山学者(山東省)、天山学者(新彊ウイグル自治区)、皖江学者(安徽省)、燕趙学者(河北省)、雲嶺学者(雲南省)、長白山学者(吉林省)、中原学者(河南省)、珠江学者(広東省)、卓越学者(広西チワン族自治区)等。これらの省レベルの研究者人材計画には、省内の有名な景勝地の名称が付けられているものが多い。
 
その他に、地域の名前が付けられているものもある。地名から名付けられた省レベルの研究者人材計画は、傑出した人に栄誉をもたらすだけでなく、その人の地域への帰属意識を高めることにもなる。さらに、遼寧省の攀登学者計画や広西チワン族自治区の卓越学者計画のように、人材育成にかける地元の決意を示している。
 
他に、国内の大学の多くが学校レベルの研究者人材計画を相次いで実施している。例えば、西北工業大学の「翺翔学者」、天津大学の「北洋学者」、華東師範大学の「晨暉学者」、蘭州大学の「翠英学者」、武漢大学の「珞珈傑出/青年学者」、山東大学の「斉魯青年学者」、浙江大学の「求是特聘学者」、中南大学の「升華学者」、大連理工大学の「星海学者」、湖南大学の「岳麓学者」、東南大学の「至善青年学者」等。
 
さらに、多くの世界一流大学の建設の大学リストに入っていない大学にとっては、自校の特色ある研究者人材計画を出すことが、(リスト入りと)同じように、人材を引き付ける方法のひとつと考えている。例えば、中国伝媒大学の「白楊学者」、湖北師範大学の「磁湖学者」、東北師範大学の「東師学者」、西安科技大学の「胡楊学者」、河南大学の「黄河学者」、合肥工業大学の「黄山学者」、陜西師範大学の「曲江学者」、浙江師範大学の「双竜学者」、華東交通大学の「天佑学者」、西蔵大学の「珠峰学者」、南京理工大学の「紫金学者」、南京農業大学の「鐘山学者」、浙江大学寧波理工学院の「三江学者」等。
 
2019年1月20日
 
科学网:清华大学启动“水木学者”计划【来源:澎湃新闻】

地域 アジア・オセアニア
中国
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
人材育成 若手研究者育成
レポート 海外センター