【ニュース・中国】日米中韓の比較研究結果、大学進学希望者の割合、中国の高校生が最高(5)

 
中国の高校生がオンライン学習に最も積極的

 
 オンライン学習は主に自己駆動型学習と「協議型学習」(negotiated learning)で進められることが多く、学習態度が極めて重要となる。オンライン学習に積極的に取り組む高校生がいる一方で、オンライン学習に対する不安や学習ニーズが満たされないなどの理由で、オンライン学習の利用頻度が低い高校生もいる。

 
 報告書によると、4か国の高校生の多くはオンライン学習を肯定的にとらえており、中でもその割合は中国の高校生が突出している。中国の高校生の87.1%が「オンライン学習は大切」、91.2%が「オンライン学習は面白い」と回答しており、その割合はいずれも他の3か国を上回っている。

 
 オンライン学習については、同様に中国の高校生が最も肯定的だ。中国では94.2%の高校生が「オンライン学習は知識を広げてくれる」、86.8%が「オンライン学習では一流の先生の授業が受けられる」、91.2%が「オンライン学習はいつでもどこでも行えて便利」、88.1%が「オンライン学習は自己駆動型学習に役立つ」、85.9%が「オンライン学習で学習効率が高まる」としている。

 
 オンライン学習を利用する主な理由について、報告書によると、中国の高校生が選択した上位5項目は、学校の授業内容を補う・知識の拡大・試験対策・科目内の進歩・発展学習と趣味の学習で、選択率は過半数もしくは半数近くに達している。他の3か国と比較すると、中国の高校生は趣味のためにオンライン学習を利用する割合が高い。

 
 一方、報告書によると、オンライン学習を利用しない理由について中国の高校生が選択した上位5項目は、時間がない・集中できない・ネット学習が苦手・どんなコンテンツがあるか分からない・学習効果が好ましくないだった。4か国の高校生を比較すると、中国とアメリカで「時間がない」の選択率が最も高く、高校生の学習負担の重さという現実が反映されている。

 
 研究ではまた、オンライン学習を行う際、ネット上のありとあらゆる情報がバリエーション豊かに感覚を刺激してくれるものの、長時間画面上のリンクや画像、コメントを見ることで気が散り、情報の海に溺れてしまうと多くの学生が感じていることも分かった。

 
 オンライン学習の中には、学習内容がバラバラ・学習の順番も任意・まとまった学習時間がとれないなど、断片的な学習方式も存在する。教室や学校での学習とは異なるオンライン学習に対し、大人は青少年の科学的知識観を育成し、青少年のオンライン学習ポリシーおよび技能に対する指導を強化し、青少年のオンライン学習を深化し、その学習効果を高めることに留意しなければならない。

 
中国青年報 2020年5月14日

 

続き(6): オンライン学習者のために有益で良質なカリキュラムを


thepaper: 中美日韩对比研究显示:中国高中生打算上大学的比例最高

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