【ニュース・中国】教育部担当者による「双一流」建設の成果評価事業に関する一問一答(2)

 

2.成果評価の基本的位置づけと特徴は?
 
答:成果評価は建設対象の高等教育機関およびその学科に対し、大学としての機能の実現や、内在的構成要素および特色の発展について多極的・多元的
評価を行うもので、その評価基準の設計は、大学ランキングや、学科評価、業績評価などとは明確に異なる。

 
その基本的位置づけおよび特徴は次のようになっている。

 
第1に、体系性の重視である。評価内容においては、「双一流」建設の5つの建設任務および5つの改革任務を対象として、期末の建設達成度、発展度、
第三者評価の内容を考察し、高等教育機関および学科の全体的な建設成果を示す。

 
評価手段においては、常態的な建設モニタリングシステムを構築し、モニタリング・改善・評価が「三位一体」となった評価モデルの形成を模索し、
さまざまな類型の高等教育機関がそれぞれの特色を生かしつつ質と競争力を高め、それぞれの分野および方向で一流を目指せるよう誘導する。

 
第2に、実効性の重視である。成果評価では中国の特色と世界一流を堅持し、内在的構成要素の構築に焦点を当て、奉仕・貢献を際立たせ、診断機能
および評価による建設促進を強化し、高等教育機関の自己評価、専門家評価、第三者評価の結果
を総合的に示す。総合点は算出せず、ランキングは
公表しない。単純なレベル評価ではない。

 
第3に、統合性の重視である。成果評価は専門家に委託し、モニタリングデータ、部内各局のデータ、第三者データに基づき、定量データ処理、
定性評価、第三者評価の結果比較などを行い、建設状況を総合的に示すことで、高等教育機関が建設主体としての責任を果たすよう促し、根本を
正し、偏りを是正し、持続的に建設水準の向上を図っていく。

 
第4に、発展性の重視である。教育評価は世界的、歴史的、実践的な課題であり、「最大の難問」であるため、絶えず認識を深め、経験を総括し、
調整・改善を図っていくことが必要である。

 
3.成果評価が「破五唯」に関して講じている措置は?

 
答:成果評価では「破五唯」の要求を全方位、全過程で貫き、「双一流」建設の本質的要求の体現に重きを置き、「結果評価を改善し、過程評価
を強化し、付加価値評価を模索し、総合評価を整備する」という改革方針を十分に体現する。

 
1つ目に、多極的・多元的・多主体的評価の実行である。評価視点の多極性、評価内容の多元性を堅持し、自己評価、専門家評価、第三者評価を
統合し、評価対象分野並びに学校および学科の類型に基づき、区間分布や段階分布などの形式で、建設対象の高等教育機関および学科の総合的
な評価結果を示す。

 
2つ目に、質、奉仕、貢献を際立たせることである。論文の数や称号の数を評価するようなやり方は断固排除し、単純に条件、数量、ランキング
の変化を評価指標とすることは避ける。

 
人材育成評価においては、トップレベル学生の輩出や、雇用主に対する満足度調査などの結果を重視する。教師陣構築評価においては、教師の
学術レベルや教育への取組み、社会への奉仕や貢献などを重点的に考察する。

 
3つ目に、評価の手段および方法の最適化である。レベル評価と成果審査、日常のリアルタイムモニタリングと定期評価、定量評価と定性評価の融合
を実行し、リアルタイムモニタリングにより蓄積されたプロセス情報とデータを主な支柱とし、ビッグデータ技術を十分運用して指標データを掘り
出すとともに、専門家による定性評価を行い、現時点での実力を考察するとともに、既存の発展を基盤とした成長性や潜在能力も評価する。建設期間
内はできるだけ評価対象校への干渉を減らし、高等教育機関および学科の建設成果を総合的に考察する。

 
4つ目に、積極的に新しい評価方式を模索することである。建設成果の国際比較の方法を模索し、ビッグデータ分析や同業者による評定結果を考慮に
含めるなどの方法で、建設対象の高等教育機関および学科について、世界の同類の教育機関の比較可能な関連分野における表現、影響力、潜在能力
などと比較して総合的に考察する。

 
適時分類評価を実施し、建設対象の高等教育機関の分類体系を検討、確立し、分類評価方法を整備し、高等教育機関および学科が発展の過程で強み
を突出させ、特色ある建設に注力できるよう誘導し、奨励する。
 

2021/03/23
 


澎湃新闻: 教育部相关负责人就“双一流”建设成效评价工作答问


地域 アジア・オセアニア
中国
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統計、データ 統計・データ