【ニュース・中国】教育部学位管理・研究生教育司責任者、『高等学校の「双一流」創設加速に関する指導意見』への質疑応答

教育部、財政部、国家発展改革委員会はこのほど、『高等学校の「双一流(世界一流大学・一流学科)」創設加速に関する指導意見』(以下、『指導意見』)を共同で発表し、教育部学位管理・研究生教育司の責任者が関連する問題について記者の質問に答えた。

 

1.『指導意見』を制定し発表した背景は何か?

答:一流大学と一流学科の創設は、党中央、国務院が打ち出した重大戦略方策である。
『指導意見』は現行の大学が「双一流」創設全体計画と実施方法を実行するための具体的な指針であり、大学の創設の責任主体、創設の主体、受益主体の立場をより明確にし、大学が認識を深め、理念を転換し、内包的発展の道を進むようリードし、創設計画の目標任務を実現するよう保証するものである。

 

2.『指導意見』の主要精神と全体的考えは何か?

答:『指導意見』の主要精神は、習近平新時代の “中国の特色ある社会主義” 思想を指針とし、第19回党大会の精神と、習近平総書記が北京大学を視察した際の重要講話の精神を深く徹底して実践し、「五位一体」という全体的配置の統一的推進と「4つの全面」戦略配置の調和推進に密接に関連し、党の教育方針を徹底して実践し、中国の特色ある世界一流を核として、高等教育の内包的発展を大筋に、立徳樹人(徳を重んじ人を育てる)という根本的任務を実行するものである。
また、学校運営における正確な政治的方向性の堅持や高い素養を持った教員チームの構築、そしてハイレベル人材の育成の体系を形成するという3つの基礎的業務を鑑み、体制・メカニズムの刷新に重点を置き、党の指導を強化して、各種の積極要素を引き出し、改革を深め、需要に応え、開放・協力の中、発展を加速させ、全体計画が決まった戦略目標で「双一流」の実現を確保するものである。

 

3.「双一流」創設はどのように内包的発展の道を進むか?

答:「双一流」創設が内包的発展の道を進む核心は中国の特色ある世界一流を堅持することである。
大筋は需要への対応の質の向上で、根本的任務は立徳樹人である。まず、中国の特色ある世界一流の堅持については、社会主義の建設者と後継者を育成するという根本の任務を履行して社会主義の学校運営の方向性を堅持する。また、積極的且つ自主的に改革・開放し、現代化の建設と民族復興の偉大な道のりに溶け込み、「4つの奉仕」を実践する。そして、優秀な中華伝統文化の伝承と発揚、中国の特色や風格、中国の気概といったものを備えた一流学科を形成し、中国の特色ある哲学社会科学の学科体系、学術体系、言語体系、教材体系の新時代を作り上げていく。

 

4.どのように「双一流」創設を通して大学が社会主義の建設者と後継者を育成するという根本任務の履行をリードするのか?

答:常識や本分、初心、夢に立ち返り、多種多層的な一流人材を育成することや人材育成の質を引き上げ続けることが「双一流」創設の足掛かりである。大学は全体的創設か学科創設かに関わらず、立徳樹人の根本的任務や人材育成能力の継続的向上に関連して展開する必要があり、『指導意見』では明確な要求を提出した。

 

5.どのように国家戦略の需要に奉仕し、早急に必要とされる不足している人材を育成するのか?

答:大学創設では「4つの奉仕」を実践しなければならない。
一つ目は社会の需要と学術の貢献を志向とする学科・専攻動態調整メカニズムの改善、
二つ目は博士課程の大学院生教育の発展への加速、
三つ目は政治的な立場がしっかりし、産業が早急に必要とし、能力が際立っている、といったハイレベルな複合型人材の育成の新しいメカニズムの構築への模索、
四つ目は科学・研究分野の人材育成の強化である。

 

6.どのように学科を基礎として「双一流」創設を加速させるか?

答:学科は「双一流」創設の基礎である。
一つに、学科創設の内包は人材育成、学術チーム、科学研究のイノベーションの「三位一体」である。
二つに、学科創設は規律尊重、体系構築、強みの強化、際立つ特色が必須で、一流は基礎と最先端、強みと特色の有機的統一である。
三つに、学科の人材育成の機能を拡大発展させ、学科創設を伝達手段として、科学研究の人材育成や教育やイノベーション・創業教育の実践を強化し、一流人材を育成する。
四つに、学科リーダーの牽引作用の強調、
五つに、学科組織のモデルを刷新し、学科の学際融合を強化して協調・共生の学科体系を構築していく。

 

7.どのように学科の学際融合を促進させるか?

答:学校運営の位置付けと学科の発展規律に基づき、従来の学科間の障壁を打破し、学際学科と伝統的学科の関係を解決し、基礎学科、応用学科の学際融合を促進し、先進分野と学際学科分野で新しい学科の成長点を育てていく。

 

8.「双一流」創設の成果評価についてはどのように検討しているか?

答:創設の成果評価は「双一流」創設にとって重大な志向的役割があり、各校、各地方、各方面が注目している。
関連部門は創設の周期ごとに創設の進捗状況のフォローや評価を行う。また、創設期末に創設の成果に対して全体的評価を行い、創設の進展と評価状況に基づいた支援程度と創設範囲を動的に調整する。具体的な評価指標体系と方法については現在、制定の研究を進めているところである。

 

9.今後、「双一流」創設を加速させるためにどのような改革措置や政策措置を取るか?

答:「双一流」創設は長期的任務、系統的なプロジェクトである。
今後、協調と推進のメカニズムと創設への協力支援の枠組を積極的に構築していく。

 

2018年8月27日

 

中華人民共和国教育部:全面提高人才培养能力 提升高等教育整体水平-教育部学位管理与研究生教育司负责人就《关于高等学校加快“双一流”建设的指导意见》答记者问 [来源/教育部]

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