【ニュース・中国】教育部、直属大学の2017年度決算を発表、6校で総経費が100億元超!

教育部は2018年7月20日、公式サイトで2017年度の部門決算を発表した。決算報告によると、教育部の2017年度の決算総経費は3,939億元、収入合計は2,892億元、支出合計が2,686億元となった。

 

各省の教育部直属大学の2017年度の決算総経費では、直属大学26校を有する北京市が1,016億5,700万元となり、その他の省を大きく上回った。また、直属大学8校を有する上海市が483億700万元で第2位、続いて、直属大学7校を有する湖北省が332億6,300万元で第3位となった。全国13省(自治区・直轄市含む)には教育部直属大学がないため、これらの省はランキングに入っていない(これが中西部一省一校聯盟『Z14』が発足された主な理由ともなっている)。
大学別では、今年も例年と同じく清華大学、浙江大学、北京大学、上海交通大学、中山大学、復旦大学の決算経費が他の大学を上回った。また、6校の総決算経費は100億元以上に達した。

 

既に発表が終わっているデータによると、「985プロジェクト」[1]大学の財務状況が「211プロジェクト」[2]大学より良いとは言えず、西南大学、武漢理工大学、西南交通大学、北京科技大学などの大学は「985プロジェクト」に組み込まれている大学を上回った。更にデータから、理工系大学の経費が文科系大学を大きく上回っていることも明らかになった。

 

教育部直属大学の2017年度の決算データと2016年度の決算データを比較すると、金額が減少したのは2校のみで、残りの73校はいずれも増加していた。大学が発表した決算書によると、大多数の大学で決算額が増加した理由は、財政割当金や事業収入の増加によるところであり、各々の大学により異なっている。他にも、国による「双一流(世界一流大学・一流学科)」創設の持続的な推進に伴い、国と省の「双一流」に係る経費も大学の経費増加を促進すると見られる。

 

[1]「985プロジェクト」・・・世界の一流大学と世界的な知名度をもった高いレベルの研究型の大学を目指すために始まったプロジェクト。そのプロジェクトに選ばれた大学は985プロジェクトの大学と呼ばれている。
[2]「211プロジェクト」・・・経済や社会の発展のために教育レベルを向上させて優秀な人材を育成するため、1995年11月に中国国務院(日本の内閣に相当)の承認を得て始まった大学教育改善プロジェクト。そのプロジェクトに選ばれた大学を211プロジェクトの大学という。

 

2018年8月13日

 

中国教育和科研計算机网:6所高校过百亿!教育部直属高校公布2017年决算数据 [来源/青塔]

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