【ニュース・中国】国家一流本科カリキュラム第1期の選定プロセスは? 教育部が回答(1)

 
教育部は11月30日、ウェブ上で「第1期国家一流本科カリキュラム発表に関する教育部高等教育司責任者の質疑応答」を公表した。全文は次の通り。
 
一.先日、教育部は第1期国家一流本科カリキュラムを発表したが、その概要を簡単にご説明いただきたい。
 
回答: 教育部が今回発表した第1期国家一流本科カリキュラムは、1,875のオンライン一流カリキュラム、728のVR実験教育一流カリキュラム、
1,463のオフライン一流カリキュラム、868のオンライン・オフライン・ブレンド型一流カリキュラム、184の社会実践一流カリキュラムを含む
計5,118課程である。
 
この中には、教育期間全体を通じた検証を2サイクル経て新たに認定されたカリキュラムのみならず、2017年・2018年の国家優良オンライン公開カリキュラム
および国家VR実験教育プロジェクトも、それぞれ国家オンライン一流本科カリキュラムおよび国家VR実験教育一流本科カリキュラムとして編入
されている。
 
その理由は、これらのカリキュラムはITや人工知能と教育の高度な融合を推し進め、特に新型コロナウイルス感染拡大防止期間中に行われた大規模
オンライン教育に重要な貢献を果たしたことから、引き続き教育改革においてモデルとなり、けん引役となることが望まれているためだ。
 
国家一流本科カリキュラムは大きく5つに分類される。
 
第一類はオンライン一流カリキュラムである。一般に「優良MOOC」と呼ばれ、高等教育機関や社会人の学習者に公開されている。優良MOOCに刺激を受け、
目下、中国のMOOCの総数および活用規模は世界一となっており、各大手プラットフォームが提供するオンラインカリキュラムの数は3万2,000を超え、
MOOCを通じ単位を取得した受講生はのべ1億4,000万人を超え、一般学習者の閲覧数総数も100億人を突破している。
 
世界的に新型コロナウイルスの感染拡大防止に関する情勢が依然として厳しい中、オンライン教育プラットフォーム「愛課程(中国大学MOOC)」と
「学堂在線国際版」
では、世界各国の学習者に無料で英語の授業と必要な教育サービスを提供し、中国高等教育の博愛と責任感を体現している。

 
第二類はオフライン一流カリキュラムである。オフラインとは言っても、従来型の教室におけるオフライン教育を改革し、学生中心の方針を際立たせ、
学際思考の融合、産業技術と学術理論の融合、複数の専門的能力の融合、学際プロジェクト実践の融合
を体現した教育内容を増やすことを奨励し、教育方法
のイノベーションを重んじ、教員と学生、学生同士の相互交流を展開し、活気に満ちた教室活動を展開することを前面に打ち出したものである。

 
第三類はオンライン・オフライン・ブレンド型一流カリキュラムである。全国の各種高等教育機関に所属する多くの教員の関与を奨励し、MOOC等の優れた
オンラインカリキュラムを基に、各地方や学校の事情に応じてアレンジし、自校のカリキュラムにイノベーション型の改善を施し、オンライン学習とオフライン授業
を有機的に結び付けたブレンド型学習
を実施することで、教育の質の向上だけでなく、個々の学生に応じた教育という目的も達成した。

 
第四類はVR実験教育一流カリキュラムである。IT、人工知能技術と実験教育を高度に融合させ、「オンライン実験」や「VR実験」を実現したことで、高等教育
機関における実験教育が抱えていた「能力的・条件的・時間的制約ゆえ『できない』」という長年の懸案を解決
した。
 
例えば同済大学の李暁軍教授の「岩石トンネル防火システムのVR実験教育」シリーズは、過去2年で全国から3万人以上がオンライン学習に参加して
おり、教育の質と普及という観点から見れば、従来のトンネル火災の教育モデルに対し革命的な影響をもたらしたと言える。

 
第五類は社会実践一流カリキュラムである。この種の取り組みがカリキュラム整備計画に盛り込まれるのは初めてのことである。本カリキュラムは、
学生の総合能力の育成を目標としており、学校教育と社会実践の有機的融合の推進に重きを置き、価値創造・知識伝授・能力育成を一体化し、学生が社会を知り、
研究し、理解するよう導き、学生の専門知識の運用能力と実際問題の解決能力を育成
することを目指している。
 
2020/11/30
 


澎湃新闻: 首批国家级一流本科课程的遴选流程是什么?教育部回应

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