【ニュース・中国】中国の医学教育基準と認証システムが実質的に国際基準と同等に(2)

 
「中国の医学部卒業生は学位認証の国際通行証を持った」

 
 教育部高等教育司の担当者にとって、今回の認証は中国の医学教育が「五つの一」を実現したことを示している。これは中国の医学教育が
追走から併走に変わった一つのマイルストーンであり、中国の医学部卒業生が学位認証の一枚の国際通行証を持ったことを意味する。
また、中国の大学臨床医学教育の基準が実質的に国際基準と同等の一つの新基準になったことであり、中国の医学部卒業生に世界に通用する
一枚のチケットを提供したことである。そして、中国は世界の高等医学教育基準とルールの制定に全面的に関わることが可能となり、
医学教育の国際舞台で発信することになる。

 
 世界医学教育連盟は世界保健機関(WHO)と世界医師会(WMA)が1972年に共同で創設した、世界の医学教育の質を保障することを
目的とする非営利・非政治の国際機関であり、医学教育の世界的基準の制定と医学教育改革の推進に重要な役割を果たしている。
各国の医学教育認証機関を認定できるのは世界医学教育連盟のみであり、認定された医学部の卒業生は世界の保健衛生機関・企業に
受け入れられる。

 
 中国は2006年から医学専攻の認証に関して試行業務を進めてきた。認証が始まってすぐ中国の質と国際基準の認証システムを結びつけ、
また米国やオーストラリア、韓国、ヨーロッパなどの認証専門家を認証実践に招いてきた。2008年、教育部に正式に臨床医学専門認定業務
委員会を設立した。十数年にわたる模索と実践を経て、業務委員会は実質的に国際基準と同等の認証制度システムを樹立し、全国106か所の
医学部(76.3%)の臨床医学専門認証を整備した。

 
 2018年、業務委員会は組織認定申請業務を開始し、2019年10月に世界医学教育連盟認定専門家グループの現場調査を受け入れた。
2020年6月、世界医学教育連盟は中国教育部臨床医学専門認証業務委員会が優秀な成績で「無条件通過」したと通知、世界医学教育連盟の
資格証明書が正式に授与された。つまり教育部臨床医学専門認証業務委員会の資格・認証基準と手順・認証後の監督・決定過程が全面的に
認定され、業務委員会が認証する大学医学教育の質は適切かつ厳格な国際基準に達したのだ。

 
 世界医学教育連盟に認定された医学教育認証機関には、2020年6月時点で中国・米国・カナダ・オーストラリア・日本・韓国・
ニュージーランド・ロシア・オランダ・メキシコ・エジプト・ブラジル・台湾地区など5大陸にまたがる国と地域の医学教育認証機関が含まれる。

 
 教育部高等教育司の担当者によると、工学教育は国家のハードパワーを示し、医学教育は国家のヘルスパワーを示している。
中国の高等教育品質保障システムの構築は、工学教育については「ワシントン協定」に加盟することで、また医学教育認証機関については
世界医学教育連盟の認定を受けることで着実に大きく前進し、中国の高等教育の質は着実に向上、大きく前進した。これにより、中国の
全面的で科学的かつ正確な判断と中国高等教育の質とレベルに重要な根拠を与えた。中国は冷静沈着に不足を直視しつつも、自らの
高等教育の質に十分な自信を持つべきである。

 

つづき>> (3) 「四つの新」で医学教育の革新的発展をけん引する

 

地域 西欧、アジア・オセアニア
中国
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
国際交流 国際化