【ニュース・ルワンダ】若者を対象とした起業プロジェクト、開業資金を得る

ルワンダのサバイバーズ・ファンド(Survivors Fund:SURF)、虐殺生存者協会(Graduate Genocide Survivors’ Organization:GAERG)、そして虐殺生存者学生連盟(Association of Student Survivors of Genocide:AERG)は先日、若者による所得創出プロジェクトを支援するための基金を設立した。

 

この基金の規模は、アメリカ人起業家のアンドリュー・コーエン(Andrew Cohen)氏によって寄付された50,000ドル(4,000万ルワンダ・フラン)であり、プロジェクトの開業資金として利用されることになっている。SURFとAERGの両団体は2012年以降、若手起業家訓練プログラム(Youth Entrepreneurship Training Programme:YETP)のもとで複数の民間ドナーによる支援を受けながら、約800人の若者に対して起業のトレーニングを実施してきた。しかし、トレーニングを受講した若者の多くは資金不足のためになかなか次の段階に進んだり、実際に事業を始めたりできないでいる。

 

この新たに設立された基金は、50人のプロジェクトを支援することができる。どのプロジェクトを支援するかは、実行可能性、革新性、そして競争力を基準として選択される。AERGの代表者であるオリヴィエ・カマラード・マジンパカ(Olivier Camarade Mazimpaka)氏によると、虐殺を生き残った若者はキャリアに関する指導を受けてこなかったために困難に直面している。彼らのなかには1994年に起こったトゥチに対する虐殺で、両親やすべての親族を失った者もいる。また、マジンパカ氏は、彼らのプロジェクトは高品質で競争力が高い製品を生産する技術、事業を運営する能力、そして起業家としての価値観をいずれも欠いているという点が課題であると指摘する。YETPの基金プロジェクトでマネージャーを務めるティジアノ・カラングワ(Tiziano Karangwa)氏によると、この基金は昨年から実施されている虐殺の生存者らによるプロジェクトに対しても資金を供給する予定である。資金の受給者は一定期間後に支援金を返還することを期待されており、それによってその他の若者も同様にこの基金を利用することができるようになっている。

 

2017年5月29日

 

The New Times:Youth entrepreneurship project gets seed funding

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