【ニュース・フランス】NASA火星探査車キュリオシティ(Curiosity)に搭載のレーザ分析器・化学分析器の超遠隔修理

2012年以来、約1000火星日の間、NASAの火星探査車キュリオシティ(Curiosity)は火星表面でこれまで行ったことがない科学技術的な冒険を行ってきた。火星の過酷な環境にさらされて、機器の部品の傷みも激しい。地球から3億5,000万km離れた火星上にあるレーザ分析器と化学分析器が、フランスチームの活躍により完全に回復し、再び使用できるようになった。
6ヶ月間、この機器に関係したJSP(ジェット推進研究所)、LANL(ロス・アラモス国立研究所)、そしてフランスのCNES(国立宇宙研究センター)、CNRS(国立科学研究センター)、UPMC(ピエール・マリ・キュリー大学)、パリ南大学のチームは部品の故障に苦しんだ。レーザ分析器による分析において自動設定から手動設定へとゆっくりモードを切り替えることで解決するはずだったが、並行して、さらに首尾よく動くようにするために機器上に新たな解決策を講じることも行われた。つまり、レーザ分析器で採取した画像を使って、レーザ光線の自動焦点合わせのための機器制御プログラムを書き換えた。2015年5月5日には、地球から3億5,000万km離れた機器にプログラムがダウンロードされ、5月11日には最初のデータが送られてきて、修理が成功したことが明らかとなった。すでに25万件のデータを収集している。
化学分析器に関しても、部品の経年変化が起き、火星の土壌分析に支障をきたしていたが、NASAのGSFC(ゴダード宇宙飛行センター)と協力して、不具合を回復した。

URL1: http://www2.cnrs.fr/presse/communique/4083.htm
URL2: http://www2.cnrs.fr/sites/communique/fichier/cp092_2015_reparation_chemcam_2.pdf

地域 西欧、北米
アメリカ、フランス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究