【ニュース・フランス】Insermとファイザー社のフランスイノベーションの学校の創設:生物医学研究のエンジニア学生の育成

 
国⽴保健医学研究所(Inserm)とファイザー社のフランスイノベーション財団は、エンジニア学校の学生を対象とした(Insermとファイザー社
フランスイノベーション財団の学校(EIPI)
生物・健康の研究のための学校を創設することを発表した。

 
 このパートナーシップから生まれたEIPIにおける教育モジュールを調整し、健康分野を専門とする初期課程を発展させ、博士号取得を目指す
学生のための財政支援を行う。多くのエンジニア学校において教育課程在籍中の研究教育が行われているが、生物学と健康分野においては、現在、殆ど
そのような活動がなされていない。

 
 Insermとファイザー社フランスイノベーション財団は、EIPIを創設することで、生物医学の分野に特化した初期課程を発展させたいと考えている
学生に対し、特別に整備されかつ簡略化された進路を提供することが可能
となる。

 
 この取り組みは、2つのパートナー機関の豊富な研究とイノベーションの源となるサービスについて、学際性を強くしたいという意志から生まれたもの
である。そして、学術研究の研究所のエンジニアも参加できるようにすることが目的である。

 
 「生物と健康分野における研究イノベーションには、かつてないほど学際的なアプローチが用いられている。この学際性を広げるために、
Insermは、研究分野には殆どいないエンジニア職の人を取り込みたいと考えている。

 
 これはファイザー社フランスイノベーション財団との協力によって考え出されたイノベーション政策の目的である」とInserm会長、Gilles
Bloch博士は述べる。「能力の補完性と学際性に基づいたアプローチによって、EIPIはInsermとファイザー社フランスイノベーション財団
の共通の意志で、健康分野における大きなイノベーションを起こす基礎機関となる。」とファイザー社フランスイノベーション財団のHenriette
Rosenquist会長は述べる。

 
 エンジニア学校の初年度の最後にサマースクールが提案されている。12~15人の学生が、2週間程度生物学と健康についての学術教育や、
生物医療の鍵となる技術に関する専門性のあるイノベーションについての討論に参加する。同じ学生が2年目、3年目にも1年に2回、2~3日
の科学集会に参加する。生物学と健康の分野の博士課程は、Insermの研究所において行われることとなる。2021‐2022年度から、毎年3人
の博士学生が選ばれる。

 
 博士研究の開始のため、2万ユーロの研究予算が配分される。プロジェクトの推進委員会は、Insermとファイザー社フランスイノベーション
財団の代表者から構成される。科学の専門家から構成される教育評議会において、この課程の枠組み内容の全体が決定される。またこの評議会
は、特に研究内容と受け入れ研究室の選択に関し、学生の相談に応じて支援を行う。候補者の公募は、近日中に学生に向けて開始され、1期生
の選考は2021年春に予定している。
 
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Inserm:Création de l’Ecole de l’Inserm-Pfizer Innovation France : former les élèves ingénieurs à la recherche biomédicale

地域 西欧
フランス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育、研究