2021年7月6日、高等教育・研究・イノベーション大臣は、2024年まで実施されるオープンサイエンス第二次国家計画を発表した。この計画は、
ヨーロッパの狙いにしっかりと沿ったもので、フランスにおけるオープンサイエンス実践の一般化を目的としている。また、オープンサイエンスの予算
を現在の3倍増の年間1500万ユーロにすることを見据えている。
2030年に出版物のオープンアクセス率を100%に
2018‐2021のオープンサイエンスの第一次国家計画により、フランスはオープンサイエンスの分野で一貫したダイナミックな政策を展開し、顕著
な進歩がみられた:フランスの科学出版物のオープンアクセスの割合は、2017年の41%から2019年には56%に上昇した。
2012‐2024のオープンサイエンス第二次国家計画では、市民と経済、社会の関係者にとって、より効果的で透明でアクセスしやすい「科学」を
構築するための新たな取り組みが打ち出されている。この計画により、フランスでは、2016年のデジタル共和国法によって開始され2020年の研究
編成法によって確認された野心的な目標を追求している。研究者や教師研究者のミッションにオープンサイエンスが含まれ、2030年の出版物の
オープンアクセス率を100%にするという目標を設定した。
国家研究データプラットフォーム「Recherche Data Gouv」の作成
データは科学的根拠の基となるもので、研究者間での議論を活発にするために共有されなければならない。研究データの保存、公開、共有は、
これまで以上に大きな課題である。フランスでの研究によって得られるデータの共有と公開を促進するために、国家研究データプラットフォーム
「Recherche Data Gouv」を作成する。国全体に設置されたデータワークショップでは、このプロセスで科学者を支援する。
首相が主導するデータ、アルゴリズム、コードに関する国家政策
同様にこの計画は、首相が進めるデータ、アルゴリズム、ソースコードの国家政策に基づいている。この政策は、研究者の要求に対する処理
をスピードアップするための政府の公約を数日中に公開することで、研究者の公開データへのアクセスを容易にすることを目指している。
出版物のオープンアクセスの一般化
この計画は、出版物へのオープンアクセスへの取り組みを加速し拡大させる。国立研究機構など多くの研究助成機関によって既に開始されている
取り組みは延長される。
目的は、あらゆる分野における研究成果の可視性を高め、知識へのアクセスを民主化し、フランスの研究の国際的な影響力を強化することである。
この計画は、出版物の翻訳を通じて科学的知見の循環を促進し、市民による科学的進捗へのアクセスを向上させ、より広範な国際的影響力をもたらす。
オープンサイエンス予算を3倍に
この計画では、オープンサイエンスのための国家基金と未来の投資プログラムの予算を年間500万ユーロから1500万ユーロの3倍に増やし、「Recherche Data Gouv」プラットフォームへの資金提供が可能になる。
国際的な取り組み
この計画は、各国に全国的なオープンサイエンスのための国家計画の提供をすすめる EU の目的に応えたものである。また、この計画は、世界70カ国
以上が参加するオープンガバメントパートナーシップの枠組みにおいて、公共活動の透明性に対するフランスの取り組みに大きく貢献している。
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Ministère de l’Enseignement supérieur:
La ministre de l’Enseignement supérieur, de la Recherche et de l’Innovation, Frédérique Vidal, annonce un 2e Plan national pour la science ouverte
地域 | 西欧 |
国 | フランス |
取組レベル | 政府レベルでの取組 |
行政機関、組織の運営 | 政策・経営・行動計画・評価 |
大学・研究機関の基本的役割 | 研究 |
研究支援 | 研究公正性 |