【ニュース・フランス】ESRの2021年財政法プロジェクト(2)

 
特に:
 
1億3000万ユーロは、研究に携わる人(研究者、エンジニア、テクニシャン)の賃金是正のために充てられる。その目的は、来年度から
ボーナスを増やせるようにして、少なくとも最低賃金の2倍を若手研究者に保障し、キャリア向上の道筋を立てられるようにすることである。
この見直しは、全ての機関の所属者(研究組織や大学で働き、公法あるいは私法の下での公務員や契約労働者)に関係するものである。

 
約1億5000万ユーロは、大学や研究組織の予算を堅固なものにして、採用の持続可能性を保障し、2021年から研究組織の基本予算
を10%引き上げるために使われる。そして、2021年に採用された新たな研究者がプロジェクトを良い環境で始められるように、平均1万ユーロ
を支給することを保障する。

 
実質1億4900万ユーロによって国立研究機構(Agence nationale de la recherche:ANR)の資金調達レベルは向上し、
フランス国内の研究室やイノベーション企業が恩恵を受けられる。この金額に、推進計画のための2億5千万ユーロの追加予算が加わる。
そして、ANRの採択率は16%から23%へ向上し、研究室は一貫した財政援助を受けられる。

 
600万ユーロは、2021年に博士課程に在籍する学生に向けられる:これは研究のための計画法において提案されている活動の第一歩である。
その目的は、フランス国内の博士課程学生の賃金の状況をはっきりと向上させることにある。これによって、政府から財政支援を受けるフランス
の博士課程の学生数は20%、博士課程の学生の給与は30%増加する。

 
2500万ユーロは、最重要事項の研究活動を支える活動に使われる。例えば、国際レベルで輝くことが出来る大学をつくること、ヨーロッパ研究
プログラムへフランスの機関が活発に参加するようにすること、研究業績を基にしたスタートアップを創設することがある。

 
2000万ユーロの追加資金は、社会に開かれた科学のために使われる。その目的は、科学文化の普及を進めること、また、研究成果のビジネス界
への移転を促進することにある。3800万ユーロは、国-際熱核融合実験炉や欧州原子核研究施設のような、国内・国外での研究インフラを整える
ことに使われる。

 
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Ministère de l’Enseignement Supérieur, de la Recherche, et de l’Innovation: Projet de loi de finances 2021 pour l’ESR

地域 西欧
フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政