【ニュース・フランス】ERCアドバンスド助成金2021:CNRSをホスト機関として12件の採択

 

欧州研究評議会(ERC)はこのほど、上級研究者を対象とした ERC アドバンスド助成金2021の公募結果を発表した。国立科学研究所(CNRS)は12件の助成金のホスト機関となっている。

 
ERC は、Horizon Europe プログラムの最新の公募の一つとして、アドバンスド助成金のスキームを通じ、今年は253人の研究者に総額6億2400万ユーロの研究費を提供する予定である。

 
この助成金は、その分野で国内外から認められた研究者が、自身の専門分野や他の分野における新たな道を切り開く、革新的だがリスクの高いプロジェクトを実施することを後押しする。 各プロジェクトの期間は5年間で、最大250万ユーロの研究費が支給される。上級研究者を対象とし、「スターティング」(最大150万ユーロ、博士号取得後2~7年の欧州プロジェクトリーダー対象)や「コンソリデーター」(最大200万ユーロ、博士号取得後7~12年の研究者対象)よりも高いレベルの経験が要求される。

 
「これらの上級研究者は、科学的好奇心に従って、幅広い分野で我々の知識の境界を押し広げている。欧州が科学の最前線に立ち続けるためには、このような最先端の研究に資金を投じることが不可欠である」と、Mariya Gabriel 欧州イノベーション・研究・文化・教育・青少年委員は述べている。

 
今年は、この助成金の25%が女性研究者に授与された。2021年に申請された1,735件のプロジェクトのうち、合計で14%が採択された。助成対象者は、ドイツ(61件)、英国(45件)、オランダ(27件)、フランス(26件)など、欧州21カ国の大学、研究センター、企業でプロジェクトを推進する。

 
英国およびスイスの Horizon Europe プログラム参加に関する協定は現在審議中であるため、当該プログラムの最終的な採択者リストは暫定的なものである。これらの手続きがまだ許可されていないため、英国とスイスは Horizon Europe の「非参加国」とみなされており、ERC のアドバンスド助成金の契約締結時に関連協定が締結されていた場合にのみ、申請者に研究費の受給資格が与えられることとなる。両国は採択者に対し、独自で助成を行う可能性も示唆している。

 
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CNRS: 12 ERC Advanced Grants 2021 for the CNRS


地域 欧州
フランス
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