【ニュース・フランス】80周年記念祭にてエマニュエル・マクロンが「研究における自由なモデル」を評価

 
2019年11月26日、パリにおいて、国立科学研究センター(Centre national de la recherche scientifique:CNRS)の80年記念祭が、国際シンポジウムと物理化学者のThomas Ebbesenが受賞した2019年金賞式典と共に、共和国大統領、閣僚、国内外の研究者の代表者出席の下、開催された。
 
世界中から500人もの出席者があった。式典の始めに大統領は、「今日、歴史の新たな1ページをあなた方とお祝いすることができて嬉しい。この80年は、その間にCNRSが成し遂げてきた国際的成果を再認識させるものである。」と述べた。
 
ヨーロッパ初の公的な学術組織の記念式典は、CNRSの関係者だけでなく、世界の高等教育・研究のメンバー、ロシア基礎研究協会代表Vladislav Panchenko、科学技術振興機構の佐伯浩治理事、中国科学協会理事Yaping Zhangらが出席して行われた。学術界の代表者だけではなく、政府のAgnès Buzyn連帯・健康大臣、Frédérique Vidal(フレデリック・ヴィダル)高等教育・研究・イノベーション大臣、そしてヨーロッパだけでなく、世界から集まった人々、ヨーロッパ委員会の研究・イノベーション局長Jean-Eric Paquet、ヨーロッパ研究評議会長Jean-Pierre Bourguignon、憲法評議会長Laurent Fabiusらも出席した。
 
このように、世界の科学、産業界のVIPとフランス政府の大臣が集結した。この祭典は、引き続き世界の研究の中で重要な位置を占めるフランス機関の意見交換の場になり、350以上の大学、財政局長、機関長が円卓を囲んで、世界の科学の現状について、開かれた科学の動き、科学の重要性、世界の不均衡(気候、生物多様性、移民、AIなど)に関する国際レベルの政策行動、国際的協力と競争に関する国際シンポジウムのための取り決めを行った。
 
「私たちの目的は、2020年末までにすべての出版物をオープンアクセスとし、データのストック並びに文書とデータの発掘機能の向上を推進することにある。つまり、質の高い審査基準を設けることである。」とCNRSのSylvie Rousset情報科学技術分野局長は発表し、CNRSの公開科学の政策の軸を確認した。各国は、一つの目標へと向かっているが、その目的地への行き方は様々である。「編集者がいなければ、研究成果の質をコントロールすることは非常に難しい。」とHorst Hippler前ドイツ大学議会長は主張した。
 
2019年11月28日
 
CNRS:Cérémonie des 80 ans du CNRS : Emmanuel Macron salue « un modèle de liberté dans la recherche »
 

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