宇宙セクターCoSpaceにおける国と産業界の第6回諮問委員会は2017年10月24日、Frédérique Vidal高等教育・研究・イノベーション大臣、Florence Parly軍事大臣、Bruno Le Maire経済・財務大臣臨席のもと、開催された。
2013年9月に創設されたCoSpaceは、フランスの宇宙分野のすべてのアクター（関係省庁、フランス国立宇宙研究センター（CNES：Centre National d’Etudes Spatiales）、学術界、フランス航空宇宙工業会（GIFAS：Groupement des industries françaises aéronautiques et spatiales）、産業会、中小企業契約者、および運営者）を集めたもので、目的はフランス産業における卓越したセクターの能力を十分に発揮させることである。
開会にあたり、Frédérique Vidal大臣は、このCoSpaceがイノベーションの兆しのもとにおかれており、宇宙産業をリードするフランスは、いまや衛星データを利用する新興企業のエコシステムを成長させなければならないと述べた。また、これらのデータによって、あらゆる分野の主要な社会的、経済的問題（気候変動、安全、運輸など）に取り組むことができ、これはフランスおよびヨーロッパ市民の利益となる。
国際競争の激化と大きな変化の中で、フランスはあらゆる分野において主導的立場を維持しているとCoSpaceは強調した。将来のAriane6（アリアン6ロケット）を支持し、ヨーロッパの支持を受ける打ち上げロケット、プラットフォーム、電気通信、地球観測、科学などに利用されるペイロードと機器の分野が含まれる。
宇宙は今では日常生活に欠かせない道具となっており、気候の理解、天気予報、デジタル格差縮小など、数々の社会問題に対応している。Boostersのおかげで、農業、海事、モビリティまたはリスク管理、セキュリティ、防衛などの分野で、空間データとデジタル技術を組み合わせたサービス開発が加速している。ヨーロッパ・ナビゲーション・プログラム（GalileoとEGNOS）、地球観測（Copernicus）、そして安全な通信（将来のGovsatcom）におけるフランスの主要な役割が想起された。
CoSpaceの仕事はCNES理事長のJean Yves Le Gall氏とGIFASのNicolas Chamussy委員長の2人の諮問委員会議長によって発表された。
CNESのJean Yves Le Gall理事長；
われわれの宇宙計画は多くのフランスの科学における成功の原点であり、他の成功例が生まれている。例えば、MicroCarbの開発によって、われわれは二酸化炭素ガス排出源の地図やMerlinの開発によってメタンガスの濃度を示す地図を作成することができるなど、人工衛星を使うことによって地球温暖化対策に欠かせない情報を得ることができ、フランスの主導的役割に貢献している。また、CoSpaceが、国全域をカバーするブロードバンド・インターネット・アクセスを可能にすることで、デジタル・デバイド（情報格差）の解消に貢献できることを喜ばしく思っている。
GIFASのNicolas Chamussy委員長；
フランスの宇宙産業は商業市場で、売り上げ高の半分以上を稼いでおり、その多くは輸出用である。この点で、競争力を維持し、将来のミッションと衛星技術を準備することは不可欠である。その点でCoSpaceはフランスの優先事項を整理し、市場発展を予測する重要なツールということができる。
GIFASのEric Trappier会長；
CoSpaceのダイナミズムとその初期段階の成功は、このセクターでの仕事によって、統合と雇用創出プロジェクトに関するセクター全体を統一できるということを示している。
Florence Parly軍事大臣；
規制がない空間はまた、新たな脅威となる恐れがある領域である。さまざまなアクターがもつ技術進歩はときには、非国家的であり、新たな課題を引き起こす。フランスは民事、軍事における最先端であり続けるために、宇宙分野での戦略の革新を進める。
Bruno Le Maire経済・財務大臣；
宇宙へのアクセスと関連技術をマスターすることはフランスにとって権力のてこの役割を果たす。過酷な世界競争において、われわれの立場を維持するためにイノベーションの努力を怠ってはならない。フランス、そしてヨーロッパの業界アクター、大手、中小企業がわれわれの支持を受けて、他の主要な競合他社とフェアに競う。
2017年10月24日
Ministère de l’Enseignement supérieur, de la Recherche et de l’Innovation：Sixième comité de concertation entre l’Etat et l’industrie dans le domaine spatial CoSpace
