【ニュース・フランス】研究財政機構ネットワークによる「開かれた科学」の共同宣言書調印

 
 国立研究機構(Agence nationale de la recherche:ANR)、国立食品環境労働衛生安全庁(Agence nationale de sécurité sanitaire de
l’alimentation, de l’environnement et du travail :Anses)、国立がんセンター(Institut national du cancer:INCa)、
エイズとウイルス性肝炎研究に関する国立研究機構(国立衛生医学研究所(Institut nationale de la santé et la recherche médicale:
Inserm)/ Agence nationale de recherches sur le sida et les hépatites virales:ANRS)、環境移行機構(Agence de la transition
écologique:Ademe)は2020年6月29日、「開かれた科学」における共同宣言書に調印した。

 
 この宣言は、知見の共有に対する合意の意志を確認するためのものである。2018年7月4日に高等教育・研究・イノベーション省大臣によって
始まった「開かれた科学国家計画」の延長に伴い、国家研究財政機構(ANR、Anses、Inserm/ANRS、INCa、Ademe)は、「開かれた科学」に
ついての合意に基づき、意見交換のためのネットワークの構築を図った。研究論文やデータを共有してそれらへのアクセスを一般化し、
研究共同体の調和が推進されることが期待される。

 
 初年度の合意後、研究データや論文へのアクセスは今後大変重要視されることから、研究財政機構ネットワークは共同宣言書に調印することによって
「開かれた科学」に重要な役割を果たすことになるだろう。本機構は、以下の「開かれた科学」の原則に忠実に取り組むことを重要視している。

  1. 科学論文への自由なアクセスを推進すること
  2. 出来る限り公開するが、必要があれば非公開にするという規範に則り研究データを閲覧可能とする
  3. サンフランシスコ宣言の基準に従って、プロジェクトの科学的な質の評価方法を共有すること
  4. グッドプラクティスを共有し、関心を高め合うこと
  5. 政府パートナーシップオープンと共和国法に従い、各機関でプロジェクトの予算に関するデータを公開すること
  6. 「開かれた科学」の活動に関するバランスシートを毎年公開すること

 
6月29日
 


ANR:
Signature d’une déclaration conjointe en faveur de la science ouverte par un réseau d’agences françaises de financement de la recherche

地域 西欧
フランス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
国際交流 研究者交流