【ニュース・フランス】新型コロナウイルス感染症:衛生危機で打撃を受けたANRのプロジェクトの一斉延長

 
 現在の衛生危機状況において、2020年4月23日の高等教育・研究・イノベーション省(Ministère de l’enseignement supérieur, de la recherche
et de l’innovation:MESRI)の発表に続いて、国立研究機構(Agence nationale de la recherche:ANR)は、進行中のプロジェクトを一斉に
6カ月間延期することとした。

 
 この措置は自動的にANRで手続きが進められ、特に手続きの必要はない。支出に関する書類や研究内容の報告などのプロジェクトに関連する全ての
書類の提出期限も延期される。プロジェクトは延長期限までに終了させなければならないが、次の様な場合を除く:ANRのアクションプランに基づいて
遂行される全てのプロジェクト(終了期限が2020年3月17日以降のもの)、および次の資金出資機関(PRC、 JCJC、 PRCE、 PRCI、 LabCom、
Chaires industrielles、 MRSEI、 T-ERC、 OH-Risque、 AstridとAstrid-Maturation)に関するプロジェクト。

 
 Carnot政策(公的研究機関と企業とのパートナーシップ)の枠組みに組み込まれているプロジェクト、フラッシュ新型コロナウイルス感染症や
RA型コロナウイルス阻害薬に関するプロジェクト、ヨーロッパ委員会が関係する資金援助プロジェクト (Eranet基金)はこの例外措置が適応されない
もの、未来の投資プロジェクトに関するものは対象とならない。

 
 さらに追加の延長措置が必要になる場合(フィールドワークが必要な場合、動物実験のように衛生危機によって年間の実験計画が影響を受けた
場合等)は、12カ月まで期間延長を行うことができる。この場合は、従来からあるANRのWEB申請で行う。ANRの財政補填により、論文発表の延期、
ANRのプロジェクト関わるポスドクや有期雇用されている者の契約延長が考慮される。MESRIや複数の財政機関によって現在協議が行われており、
補填金に関する規則とその適用と支払い関する詳細についての議論が進んでいる。これらは、機関や組織の要望に基づき、整備される。
 
5月12日
 


ANR: Covid-19 : prolongation systématique des projets ANR impactés par la crise sanitaire

地域 西欧
フランス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究