【ニュース・フランス】新たなscanR 2020の開始

 
 scanRは、透明性と公正さが高まるフランスの研究とイノベーションのために開発されたシステムである。1月に公開され、scantR 2020は、研究構造、財政、科学著者とその成果による製品化について広く全般的な情報が利用できる。新たな機能として、データの大幅な拡張、英語版、国際情報の統合、新たなデザインが施された。

 
 例えば、「フランス国内の気候変動はどのような研究所で調査されているのか?オック地方ではどのような企業が研究所と一緒に活動しているのか?どのような科学的政策、論文、プロジェクトがバーチャルリアリティーの分野で公的に認められているのか?どこの研究所で博士を募集しているか?研究プロジェクトにはどのようなパートナーがいるのか?」ということが検索可能となる。

 
 このフランスの研究とイノベーションの現状を探ることが出来るツールによって、関係者だけではなくフランス社会全体が公的に認められた研究について、直接的または間接的に関心を向けることが出来るようになる。

 
 そして、研究についての透明性がもたらされるようになり、最新の科学的進歩へのアクセスが可能となる。scanRは、4万の公立又は私立の研究チーム、50万本の論文、9万の財政についての情報、2百万件の製品(特許、科学論文、博士論文)について、これらの関係性についても含めて閲覧可能なシステムである。

 
 scanRの展望として、フランスにおける研究とイノベーションの当事者はどのような人物なのかということを理解し、彼らの活動に注目させ、公的議論を活発にするために最新の研究とイノベーションをその議論に活用させることも目的としている。

 
 最終的には、scanRが異分野の人々(他の研究分野や他の業種)との関係の強化に貢献し、その活動がより活発になることを目指している。 scanRには、調査研究の支援をすること、今あるデータを全ての教育機関で利用可能とすること、プロジェクトの運営のために利用できるようにすることの3つの大きな基本原則がある。scanRは次のことを目的としている。

  1. 再利用可能な公開データバンクについて、公立の研究所や機関,研究やイノベーションに関わる企業の指針作成のための最新情報をもたらすこと
  2. 現在の科学的知見を公的な議論の活発化に適用すること
  3. 研究所における仕事の運営をより良くすること
  4. 公的資金を基に運営されているプロジェクトの透明性を高めること
  5. フランスでの研究を活発化するために異分野の人との連携をしやすくすること

 
1月27日
 


MESRI: Le nouveau scanR 2020 est lancé

地域 西欧
フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
国際交流 研究者交流