【ニュース・フランス】持続可能な開発を支援するため、研究者と科学専門家を活用する:MTEとINRAEが関係強化のための枠組み協定に調印する

 
 2020年9月7日月曜日、エコロジー移行省(Ministère de la Transition écologique:MTE)Barbara Pompili大臣と国立農業・食糧・環境研究所
(Institut national de recherche pour l’agriculture, l’alimentation et l’environnement:INRAE)のPhilippe Mauguin会長は、INRAE設立から
8カ月たった今、今後5年間にわたるMTEとINRAEの関係に関する枠組協定に調印した。

 
 この2機関の関係は、持続可能な開発の目標達成の一部を担い、また、2021年初頭に予定されている次の重要な国際協定(気候変動枠組条約第15回
締約国会議での生物多様性に関する条約と第26回気候変動枠組条約締約国会議での気候変動枠組条約)に組み込まれている。フランスは17の持続可能な
開発の目標達成に取り組んでおり、気候、生物多様性、農業、健康、エネルギー、水、貧困解消、男女同権、教育、経済発展などの課題や研究テーマは、
2030アジェンダに組み込まれている。
この大志ある行動の枠組みにおいて、MTEとINRAEの枠組み協定の調印は、今から何年にもわたる協力の総括的
枠組みとなる。

 
 MTEとINRAEは、大まかに9つの優先テーマを定めた。:気候変動;リスクの評価と管理(自然災害や水害、生物的および衛生的な問題に関する
リスク、複数の連続的なリスク);自然資源に適応した管理(土、水、森林、牧草地、土着種と野生種);様々な構造レベル(国の遺伝子ともいえる)
での生物多様性;自然エコシステムと農業エコシステムの機能;バイオエコノミー(バイオエネルギーやバイオ資源);領土と都市;食料、健康、
環境の関係;エコヘルス

 
 現在のパンデミックに対応し、発生する伝染病に対するより良い知見と予測に生かすのに不可欠な活動について、特定の優先事項が定められる。
これによって、健康エコロジーの理論または”エコヘルス”の考え方(健康とエコシステムの関係、動物と人間の関係、社会的規範と公共政策;衛生危機
の経験についての見直し)に専門家と研究の力が加わる。

 
 MTEとINRAEの関係性は多様な形をとることとなる:意見交換、知見と技能に関する将来分析、規範をつくるためにこの研究の結果の利用、公共政策
の実施と評価、情報データの管理・活用・普及、国内・国外の科学の専門家の動員、科学教育への貢献。この協力体制は、国立農学研究所と国立農業
環境科学技術研究所の統合から生まれた他にはない組織が設立された8カ月前から公式なものとなっている。現在INRAEに統合された2つの組織とMTE
との今までの関係性は、継続的なものとなっている。
 
9/18
 


INRAe: 
Mobiliser la recherche et l’expertise scientifique au service du développement durable : le MTE et INRAE signent une convention-cadre pour renforcer leurs relations

地域 西欧
フランス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
国際交流 研究者交流