【ニュース・フランス】政府は高等教育における、性とジェンダーに基づく暴力(VSS)に対処するための予算を倍増

 
1年前の2021年10月15日、高等教育・研究省は、高等教育における性とジェンダーに基づく暴力と戦うための複数年計画を開始した。こうして、共和国大統領の公約に従い、高等教育・研究機関、協会、そしてすべての関係者とともに、2017年から実施されている活動を強化した。

 
1年の間に、この計画の21の施策のうち16の施策が実施されたか、または実施準備の段階にある。研修コースは約1000人に提供され、ツール(MOOC、リフレクションシート、ガイドブック等)が利用できるようになった。これらの研修コースやツールは、さまざまな関係者の関心を呼び起こした。報告ユニットも展開されており、報告メカニズムのマップを定期的に更新することで、より理解しやすくなっている。

 
今後は、さらに踏み込んで、見落としのないように対策を強化することが課題である。

 
このため、Sylvie Retailleau高等教育・研究大臣とIsabelle Rome首相補佐官(男女平等、多様性、機会均等担当)は本日、性とジェンダーに基づく暴力との闘いに割り当てられる資源を増やすことを発表した。この決定は、共和国大統領および首相のコミットメントと優先課題に沿ったものである。

 
まず、2023年より専用予算が、年間170万ユーロから350万ユーロに増額される予定である。これにより、研修受講者を増やすとともに、予防・支援・報告システムの構築を支援するVSSアドバイザーを採用する。

 
さらに、73の協会、機関によるプロジェクトを支援するために120万ユーロが支給される。性とジェンダーに基づく暴力との闘いは、彼らのコミットメント、経験、そして現場での行動に基づく。

 
また、性的同意に対する認識を高めるためのキャンペーンを、高等教育機関やソーシャルネットワーク上で速やかに展開する。このキャンペーンは、”Sans oui, c’est interdit(:同意なければ、禁止)”と題し、「同意」という概念をめぐる意見交換と、持続的な意識改革を促進することを目的としている。

 
高等教育は300万人近い学生の未来を築く場であり、いかなる脅威や危険も容認されるべきではない。Sylvie Retailleau高等教育・研究大臣とIsabelle Rome首相補佐官は、すべての関係者とともに、この計画の展開とあらゆる性差別や性暴力との闘いに引き続き力を注いでいく。

 
10/9


Ministère de l’Enseignement supérieur: Le Gouvernement double le budget consacré à la lutte contre les violences sexistes et sexuelles (VSS) dans l’enseignement supérieur


地域 西欧、EU
フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
人材育成 学生の多様性