【ニュース・フランス】リヨン‐サンテティエンヌIDEXプロジェクトの中止

 
 10月23日、サンテティエンヌにあるジャン=モネ大学の実務委員会は、大学が運営するリヨン‐サンテティエンヌIDEXプロジェクトを否決した。
10月22日、リヨン高等師範学校によって採択されたクロード=ベルナール大学ジャン=ムーラン大学ジャン=モネ大学の統合は、リヨン高等
師範学校の新たな実験的機関となる予定であった。

 
 機関の自治と意志決定に関する問題について懸念しつつ、高等教育・研究・イノベーション省と投資事務局は、この投票の結果に注目していたが、
この否定的結果を残念に思っている。IDEXプロジェクトは未来の投資プロジェクトの一環であり、2017年12月29日に調印された協定から始まった
ものである。これはサンテティエンヌとリヨンの大学、社会経済界、地域の活動家の複数年に渡る行動と協議の成果であった。特にここ数カ月の
困難な状況においても、このプロジェクトのために多くの機関が働き、高等教育・研究・イノベーション省と投資事務局の支援をずっと受けていた。

 
 2019年11月28日と29日に、国際審議団が結成され、プロジェクトの担い手からヒアリングをするとともに、法令遵守の基準に従い2年間にわたる
精査が行われた。そして審議団は、ほとんどの条件は満たされているが、大学運営に関する事項については議論の余地があると判断した。それでも首相
は、この活動への財政支援の継続を決定した。

 
 しかし、プロジェクトリーダーに2段階で運営に関する同意を取る手続きを取るように求めた。秋にリヨン高等師範学校とサンテティエンヌ大学、
12月31日までにリヨン第一とリヨン第三大学に対してである。ジャン=モネ大学での投票において反対22票、賛成11票、棄権1票という
結果であった。

 
 この否決の投票結果は、2020年6月に文書で発表されたIDEXプロジェクトの継続条件に反するものである。そして、これによって予定地での目的
達成ができなくなった。その結果、高等教育・研究・イノベーション省と投資事務局は今日、中心となる4つの機関の内の1つで行われた投票の結果
であるものの、IDEXプロジェクトを即時、完全停止することを発表した。

 
 政府がリヨンとサンテティエンヌの地域に貢献し、地域に根付いた社会経済的な影響力と国際的視野を持つ可能性のあった計画に対し、このような
決断をしなければならない事は非常に残念なことである。しかし、将来、この計画手続きの枠組みにおいて、リヨンとサンテティエンヌの機関が
学術的で科学的な可能性を認識・再評価される他の手段を見出してくれることを期待する。
 
10/29
 


Ministère de l’Enseignement Supérieur, de la Recherche, et de l’Innovation: Arrêt du projet d’IDEX Lyon-Saint-Etienne

地域 西欧
フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育、研究