【ニュース・フランス】ポワティエ大学とEllyx、フランスで初の社会イノベーションのための共同研究所始動

 
 2020年1月24日、ポワティエ大学の人間社会科学センター,国立科学研究センター(Centre national de la recherche scientifique:CNRS)、そして協賛企業であるEllyx社は、フランス国立研究機構(Agence Nationale de la Recherche:ANR)支援の下、企業・社会・地域の社会的イノベーションの力(Dynamique des entreprises, de la société, et des territoires vers l’innovation sociale:Destins)プロジェクトを開始する。

 
 それに伴ってフランスにおいて最初の社会イノベーションのための共同研究所が始動する。この研究所の目的は、活発なイノベーションを分析することによって、公共利益のあり方についての新たな視点をもたらすことである。

 
 この共同研究所では、公衆研究に従事する人や中小企業が集まり、イノベーションプロジェクト支援等の科学的な知見を集積し、活用する。このような共同プロジェクトは、ポワティエ大学と企業との連携戦略に活かされることが期待される。

 
 ANRから30万ユーロの支援を受けているが、この共同研究所は、人間社会科学センターと協賛企業であるEllyx社のパートナーシップの成果の結集である。ポワティエ大学の4つの研究チーム(社会地域環境についての農村と都市の研究所、学際的法学協力センター、経済財政統合研究センター、研究運営センター)からなる研究員を動員する。

 
 この共同研究所の目的は、プロジェクト、公的な政策、21世紀の社会・経済・環境問題に取り組むサービスの実現をもたらすことにある。Ellyx社と人間社会科学センターが協力するということは、組織の協力の活性化に必要な新たなツール、方法、取り組みを作り上げることである。

 
 Ellyxの協力管理会社代表であるMeri Reale氏は次のように話す。

 
 「我々の社会において、社会的緊張、経済格差、環境保護の問題等、改善すべき事柄は多い。公的機関、地方自治体、企業や研究所の間での強力な協力関係があってはじめて、これらの問題に対し適切な答えを生み出すことができると考える。よって、法的そして政治的な協力のための新たな枠組みを考え、地域や組織への支援強化のための政策を構築し、公共の利益の新たな指針を作る必要がある。」
 

1月28日
 


ANR: L’université de Poitiers et Ellyx lancent le premier laboratoire commun en France dédié à l’innovation sociale

地域 西欧
フランス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究