【ニュース・フランス】フランス国立科学研究センター(CNRS)、文化・自然遺産を祝う

2015年ヨーロッパ遺産デーを祝して、フランス国立科学研究センター(CNRS)は9月19日・20日、パリ地下鉄公社RATPとの共催により、どのようにして「遺産」となるかの理解の一助とするため、パリ・モンパルナス駅通路に巨大な壁画を設ける。過去の痕跡はどのようにして遺産の対象となるのか?その過程において、科学はどのような位置を占めているか?CNRSジャーナルはブログの形でこれらの疑問に答える。また、フランス全土で、研究の舞台裏を垣間見る機会を提供する。たとえば、天文台、遺跡発掘現場、科学に関する収集展がこれまでに例のない規模で、しかも無料で一般開放される。

‘時の廻廊’
空間、もの、あるいは行為が、どのようにして文化遺産や自然遺産、そして保護・修復に値するものとなるのか?2015年9月9日から、パリ・地下鉄モンパルナス駅廻廊の壁に映像を展示して説明する。「時の廻廊」と名付けられた長さ134mに及ぶ巨大な壁画により、地下鉄の利用者は、数学、化学、生物学、情報科学が「遺産化」の過程でどのような役割を果たしているかを知るだろう。Cruzyの古生物学の遺跡、ヴァン・ゴッホの絵画のマルチフラクタルによる分析、考古学的な出土品の組み合わせとデータセンターを使った遺産データのデジタル化などを通して、保護の5つのステップ:出土品の発見、検証、詳細な分析、展示、そして保存、を説明する。6番目のステップは「現代における科学技術的なイノベーションと将来にむけての付加価値」と言えよう。それは2015年ヨーロッパ遺産デーのテーマ「21世紀の遺産、将来への歴史」に呼応している。

URL1: http://www2.cnrs.fr/presse/communique/4203.htm

地域 西欧
フランス
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