【ニュース・フランス】フランス再興計画:企業を支援するCNRS

 
フランス再興計画の政策により、フランス国立科学研究センター(CNRS)は、企業とパートナーシップ研究活動を発展するための新たな財源を
確保している。
 

「困難な健康と経済の時代における例外的な措置」。これはCNRS のイノベーション担当事務局(GDI) の Jean-Luc Moullet 副局長による、民間の
研究開発の雇用を維持し、若手の博士号取得者の交流を促進することを目的としたフランス再興計画の要約である。

 
現在、新型コロナウイルス感染症の衛生危機に伴う経済危機の影響を受けた企業の支援を目的として、フランスの研究機関の大半は総額3億ユーロ
の予算のこの政策に取り組んでいる。

 
国立研究機構との協定の枠組みの中での4100万ユーロの予算で、「CNRS は約270の雇用の創出または保護を目指している」と、CNRS 内の
フランス再興計画を担当する GDI の Chantal Vernis 運営部長は説明する。

 
数は割り当てられた予算の範囲で、時間の経過とともに考慮され、企業の要求により変動する。

 
「コロナ禍当初から、私たちは共同研究先の企業への経済的な影響を見てきた」と Chantal Vernis 氏は述べる。この政策の一環で、2種類の活動(元記事
の囲み記事参照)が提供される:一定期間企業からエンジニアや科学者を受け入れるか、有期契約の若手の卒業生を雇用し、その一部はパートナー
企業の中で行われる。

 
「この政策は、主に「企業との関係を深める CNRS の長期的な戦略的方向性」に沿っている」と Jean-Luc Moullet 副局長は説明する。企業と研究所の間
の双方向性を高めることで、「経済界へ科学的知識を普及すること」ができる。

 
「CNRS の2019‐2023年の目標と業績契約」にて既に設定している目的は、「新たな傾聴、対話、パートナーシップの枠組みの中で、企業の科学的
可能性の強化に貢献する」ことである。

 
また、科学的な貢献に加えて、人員の交換により、研究室と企業間の「より良い相互知識」と「文化の共有」を可能とし、関係を強化し、より永続的な
関係を築くことができる。これは、この様な科学者間の交流から、多くの共同研究所が生まれていることからも理解できる。

 
情報発信に向けていくつかのステップが計画されている。CNRS の18の組織のパートナーシップ・評価部門を、関心のある企業は利用可能である。
企業関係局と共に、GDI は5月26日にウェビナーを開催する。Jean-Luc Moullet 副局長は、「展開のスピードと企業とのパートナーシップ開発
という目的達成の観点から、フランス再興計画の政策の実施において、我々は模範的でなければならない」と結論づけている。

 
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CNRS: Plan France Relance : le CNRS à l’appui des entreprises


地域 西欧
フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
人材育成 研究者の雇用、研究人材の多様性
社会との交流、産学官連携 産学官連携