【ニュース・フランス】テイユでの地震の震源に関する専門調査の開始

 
2019年11月11日にアルデーシュのテイユ地域圏で発生したマグニチュード5の地震について、多くの科学チームが調査を始めた。これは、フランス国内でマグニチュード5以上の地震が発生した際、その地震の直後から組織的に調査・介入するという規定によるものである。
 
実地調査は、地震直後の情報から開始される。国立科学研究センター(Centre national de la recherche scientifique:CNRS)は、協定を組んでいる機関や大学からの支援を受け、CNRSのミッションの遂行のため、地球物理学、地震学、地理、モデル計算の専門家を招集し、地震とその原因を究明する。この様な、非常に浅い震源で特に沢山の余震が伴うフランス国内での地震は、非常に特異なものである。それはCNRSが、今回の地震を引き起こした断層の状況を特定することをミッションとした動機であった。
 
現状、この特異な地震を引き起こした震源の詳細は分かっていない。この大きな地震は、その地域のプレートとセベンヌ断層の動きに起因することが判明した。いずれにしても、これほど震源の浅い地震は、環境や人類の活動に大きな影響がある。大きな地震と断層上に位置する状況の相互作用についての仮説は過去に、特にアメリカで研究されており、それを参考に調査を進める。
 
CNRSに託されたこのミッションについて、専門家委員会(地球物理学、地震学、地理、モデル計算)がCNRSと他の協力機関、大学の間で発足した。このことによって、地震研究がより推進され、確度の高い仮説の評価が行われる。そして、その評価はCNRSが発行するレポート中に15日以内にまず発表され、その主な結論は公表される。ストラスブールで起こった原因追及が待たれる地震についても、同様のグループがCNRS主導で発足している。
 
2019年11月21日
 
CNRS:Séisme du Teil:le CNRS lance une mission d’expertise pour éclairer son origine
 

地域 西欧
フランス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
レポート 海外センター