【ニュース・フランス】「高等教育機関における社会多様性」戦略委員会の設置

 
 高等教育・研究・イノベーション省Frédérique Vidal大臣は、政策機関の代表であるMartin Hirschが主導する「高等教育機関における社会多様性」
戦略委員会を設置した。高等師範学校(パリ、リヨン、レンヌ、サクレ―)、3つの商業学校(エセック・ビジネススクール、パリ商業高等学校、
HEC経営大学院)、エコール・ポリテクニークが2019年10月に行ったグランゼコールの社会的開放に関するレポートの提出を受け、大臣は高等教育
機関全体への反映を大いに期待している。

 
 この政策はバカロレア取得者全員を対象としており、特に技術・職業的専門学校への進学者により良い教育がなされることが期待される。
この委員会を構成する17名の委員は、多様性を考慮し社会的開放と学生の多様化促進に従事する公的機関、協会、企業のトップで構成されている。
この委員会の主なミッションは、次のことに関する意見書をまとめることである。

  1. 希望進路を多様化すること
  2. 新たな進路を開くこと
  3. 社会的、地理的な多様性を広げること
  4. 自己解放を促すこと、「社会住宅(ソーシャルレジデンス)」の指定を増やすこと

 
これにより、委員会によって次のような指針について議論を行う。

  1. 成功を加速させるような機関を増やし多様化すること
  2. 高等教育機関進学に向けた準備サイクルを増やすこと
  3. グランゼコール準備クラスと選抜方法を多様化すること
  4. フランス地域全体へ高等教育機関を分散させること
  5. 試験準備の奨学金を組織化し、支援すること
  6. 試験でのボーナスポイントの設定に関する提案を議論すること
  7. 在学中の進路変更を可能にすること

 

 
 戦略委員会の活動開始に際し、Frédérique Vidal大臣は、「高等教育機関の卒業は、今日のフランスの多様性を表すものでなければならない。
多くの機関で、多様性促進が実施されている。我々は、これから機会平等化と社会的多様化をより促進しなければならない。我々が社会全体へ
反映させ、協調をとり、組織化を行い、協力することを促すことが、この委員会の目的である。」と述べている。9月、10月、11月に会議が開催され、
2021年度からの実施に向けて行動指針を取りまとめる。
 
7月20日
 


Ministère de l’Enseignement Supérieur, de la Recherche, et de l’Innovation:
Installation du Comité stratégique “Diversité sociale dans l’enseignement supérieur ” juillet

地域 西欧
フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
人材育成 学生の多様性