【ニュース・バルト三国】バルト三国の研究強化に向けた取組

リトアニア研究評議会(Research Council of Lithuania)は、バルトリサーチプログラムの実施準備に取りかかっている。この事業は、リトアニア、ラトビア、エストニアのバルト三国における共同研究支援事業で、「欧州経済領域(European Economic Area:EEA)のアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーによる資金提供メカニズム(2014-2021)」による資金提供を受けている。

 

バルト三国と資金提供国であるアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー(以下、この3ヵ国を「資金提供国」という。)との間の共同研究は、2024年まで2,300万ユーロ(約30億円*)の予算で実施されることが決定している。資金提供に関する協定の覚書に基づき、資金提供国による資金提供がこの事業予算の85%を占め、残りの15%はバルト三国の国家予算から拠出される。

 

今後5~6年の間に、参加国が関与する30件の研究計画が実施される予定。
この研究計画の選定に向け、2018年秋にエストニア、2019年にラトビア、2020年にリトアニアで合計3回の公募審査が行われる。これらの計画は、公募審査を実施する国の研究機関又は高等教育機関、他のバルト諸国のうち少なくとも1機関、及び資金提供国のうち少なくとも1ヵ国の連携機関により共同で実施され、公募審査を実施する国の研究者はこの研究グループを取りまとめることが求められる。3年間又は4年間で計画されるこれらの研究1件に対して、30~80万ユーロ(約4,000万円~1億円*)が支給される。また、バルト三国すべての機関が参加している研究計画の場合は、最大100万ユーロ(約1億3,000万円*)が支給される。

 

この事業は、すべての参加国における研究能力の強化を目的としているため、できるだけ多くの関係国機関の参加を必要とする。そのためエストニアのタリンでは、本事業への申請を準備している研究者が協力機関を見つけることを目的にイベントが開催される。

 

バルト三国及び資金提供国のメンバーを含む事業委員会が、本事業を運営しており、第1回目の公募は2018年8月29日に開催する第1回委員会で承認される予定。なお本事業は、リトアニア研究評議会、ラトビア教育科学省(Ministry of Education and Science of the Republic of Latvia)、エストニア教育研究省(Ministry of Education and Science of the Republic of Estonia)により所管されている。

 

*円表記はJSPSストックホルム研究連絡センターが追記

 

2018年8月21日

 

【出典】
Research Council of Lithuania:Research Council of Lithuania:new opportunities for strengthening research of the 3 Baltic states

地域 北欧・バルト三国
スウェーデン、その他の国・地域
取組レベル 国際機関レベルの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
国際交流 国際化
研究支援 研究助成・ファンディング