オスロ大学で誕生した学際的・メンター志向の学士プログラムが注目を集めている。選抜された「特に高いモチベーションと優れた才能を有した」20名の学部生が、このプログラムで学ぶことができる。
プログラムの期間は2019年から2022年の3年間で、210単位が用意されている。これは同大学の他のプログラムよりも10単位多い。物理や天文学などの自然科学から、哲学や言語学などの人文科学に至る幅広い分野が網羅されており、学生は分野に限らず自由に科目を選択することができる。今年はどの科目もAI(人工知能)に焦点を当てた内容となっている。
このプログラムに採用された学生は、3年間を通して一人ずつ専任のメンターがつき、定期的に学生同士の意見交換の場が設けられる。第5学期には、海外の協定校に留学する機会も与えられる。また週に3回、Washington Semester Programを通して、公的機関や米国議会、新聞社や民間団体、NGO等でインターンシップに参加することができる。
このプログラムは、「これからの学位プログラムのモデルとなる」「優秀な学生の国外流出防止策となる」と高く評価されている一方で、「エリート教育を助長し、教育の機会均等を損ねかねない」という批判もあり、賛否両論である。
2020年には、ノルウェー初のPPEプログラム(1930年代にオックスフォード大学で誕生した、哲学(philosophy)・政治(politics)・経済(economics)を融合させた学位プログラム)が、オスロ大学で開始される。また同年に、今回のオスロ大学発の学士プログラムと類似したプログラムが、ベルゲン大学でも実施される予定。
2019年8月24日
University World News:Multidisciplinary ‘bachelor honours’ degree sparks interest
University of Oslo:Honours-programmet (bachelor)