【ニュース・ドイツ】HRK加盟大学は学問有期契約法の更なる発展に対して議案を発表-更なる措置が必要

 
ベルリンでの内部会議時に、ドイツ学長会議(HRK)加盟大学は学問有期契約法(WissZeitVG)の更なる発展に対する提案を採択し、追加措置を要求した。ディスカッションペーパーの目的は、博士課程やポスドクの初期段階を含む資格認定プロセスの枠組みの中で、学術界での無期雇用に対して良い見通しを持てるかどうかという点に関して、被雇用者が現行法よりも早い段階で確実性を獲得できるよう、学術界でのキャリアパスをより計画的かつ予測可能に変えていくことにある。学術界での個人の育成や選考過程には極めて高い競争性が必要であるという特別な条件が認められなければならない。このように、この法律の改正から影響を受ける全関係者とともに、連邦教育研究省が開始した協議プロセスに大学は参加している。

 
HRK 加盟大学のスポークスパーソンかつ HRK 副会長である Anja Steinbeck 博士は、本日ベルリンで以下のとおりコメントした。「ドイツの大学においてキャリアの初期段階にある研究者の状況は、改善の余地があります。特に、キャリア後期の決定に関わる不確実性や唯一のキャリアのゴールとされる教授職に伝統的に強くフォーカスすることは問題を作り出してしまいます。このペーパーで、HRK は WissZeitVG の計画的な改正の議論に貢献することを目的としています。同時に、法律改正単体では包括的な意味で、魅力的な雇用条件を確約するには不十分であることを学長たちは理解しています。さらに大きな措置が大学自身や政治家、第3の資金提供団体に対して求められています。」

 
この議論では、博士学位やポスドクの初期段階のための資格認定期間を10年に統一し、個人の要望や様々な文化に沿って個別に構築されることを提唱している。学術界での長期間の雇用、つまり教授職あるいは研究、教育、高等教育や研究マネジメントなど、他の無期職位が現実的かどうかという判断を前倒しにすることには、ポスドクの資格認定期間経験者や大学に以前よりも確実な計画を提供する意図がある。そして同時に持続可能な世代間の公平性も意図している。学術界以外の他の魅力的なキャリアパスに移行することや、産業界と社会のイノベーション力を強化したりすることをより容易にする。

 
ドイツ学長会議(HRK)会長の Peter-André Alt 博士は以下のとおり説明している。

 
「この提案は長い議論の結果であり、ドイツの大学が良い雇用者として責任を果たしているという事実を示しています。このペーパーは、時にはキャリアパスへの期待と要望と葛藤しつつ、多様かつ持続可能な大学での人員配置を考慮し、より高い信頼性と透明性を目指しています。」

 
2022年7月6日


HRK:
Universitäten in der HRK legen Diskussionsvorschlag zur Weiterentwicklung des Wissenschaftszeitvertragsgesetzes vor – Weitere Maßnahmen notwendig


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