【ニュース・ドイツ】2017年度連邦奨学金法(BAföG)の統計:奨学金額は増加、奨学生数は減少

アンヤ・カリチェック(Anja Karliczek)大臣「より多くの世帯が、連邦奨学金法(BAföG)による支援の恩恵を受けるべき」

 

2018年8月2日に連邦統計局が発表した2017年度の連邦奨学金法(Bundesausbildungsförderungsgesetz:BAföG)の統計によると、奨学金の平均月額は大幅に増加している。BAföGの支援を受けている大学生は、月平均499ユーロを受給した(前年比35ユーロ増、7.5%の増額)。また高校生や専門学校生は、月平均456ユーロを受給した(前年比21ユーロ増、約5%増額)。

 

2016年度に比べ、BAföGを受給する奨学生数は5%減少している。この減少は、景気の安定と良好な経済状況が持続している結果であると説明できるだろう。高い就業率と所得の上昇により、より多くの世帯が自費で子供に良い教育を受けさせることができるようになった。2017年は、15年ぶりにBAföGを受給する奨学生数の合計が80万人を下回った。

 

この新しい統計について、ドイツ連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung und Forschung:BMBF)のカリチェック大臣は、次のように述べた。
「約290万人の若者がドイツ国内で学んでいる。もしBAföGに頼らざるを得ない大学生の数がさらに減少したとしても、ドイツにおける教育の機会均等というBAföGの重要な役割が失われるわけではない。
極端な自己犠牲によって子供の教育費を捻出せざるを得ない世帯を、教育支援により救済するべきである。私はより多くの世帯が国家による教育支援の恩恵を受けることを願っている。可能な限り多くの若者が良い教育を受けることこそが、私たちの社会全体の利益となる。政権の連立協定においては、政策期間中に、BAföGへ10億ユーロを追加提供することが確約されている。私はこの資金をBAföG改革に活用し、さらに多くの世帯がBAföGの恩恵を受けられるようにしていきたい。来年の新学期(2019~2020年度の冬学期)までに発効する法案を提出する予定である。」

 

2018年8月2日

 

BMBF:BAföG-Statistik 2017:Mehr Leistungen, weniger Empfänger

地域 中東欧・ロシア
ドイツ
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