ドイツ連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung und Forschung:BMBF)は、2015年の教育研究に関する成果等をまとめ、公表した。主な内容は以下のとおりである。
・2015年から連邦政府が連邦教育促進法(BAföG)を全額負担することで、州政府の財政負担は約12億ユーロ軽減した。さらに連邦政府は、2016年のBMBF予算を新たに11億ユーロ増の164億ユーロにするなど、引き続き徹底的に教育と研究に投資する。
・連邦統計庁によると、2015年の新入生は微減の503,600人であったが、2015~2016冬学期には280万人が学生登録をしており、これは過去最高記録である。また、320万人を超える留学生数も過去最高となった。
・連邦政府は今後10年間に10億ユーロを拠出し、テニュアトラック(終身雇用)の教授ポジションを増やす意向を示した。また、若手研究者の雇用環境改善のために、学問有期労働契約法(WissZeitVG)を改正した。
・ドイツの大学及び高等教育機関等の新入生の40%が、理系に進学しており、OECD加盟国平均の26%を大きく上回っている。
・BMBFは、ドイツの大学に保管されている学術的価値のある所蔵品の学術的利用を促進すること等を目的として、750万ユーロを助成している。
・欧州委員会によって、ドイツのイノベーション力はEU内で第4位であると示された。