【ニュース・ドイツ】第18回ドイツ研究者国際ネットワーク(GAIN)総会、ボストンで開催

《共同でのプレスリリース》
フンボルト財団(Alexander von Humboldt-Stiftung:AvH)、ドイツ学術交流会(Deutscher Akademischer Austauschdienst:DAAD)、ドイツ研究振興協会(Deutsche Forschungsgemeinschaft:DFG)

 

第18回ドイツ研究者国際ネットワーク(German Academic International Network:GAIN)総会は、2018年9月7日から9日にかけてアメリカのボストン(マリオット・コープリー・プレイス)で開催され、学術拠点としてのドイツにおけるイノベーションや雇用をめぐって、460名以上のポスドクおよび若手研究者が、ドイツの大学の学長、研究機関の所長、政治家と交流する。

 

GAIN総会では3日間、各国の研究者及びドイツ人研究者が、大学でのキャリア形成や、ビジネスへの転換、高等教育機関での教育活動、ビジネスマネジメントやスタートアップ企業設立の手ほどきなど、ドイツでの継続的なキャリアの展望に関して議論を交わす。テーマは、デュアルキャリアプランニングから、若手の研究グループにおけるリーダーシップやテニュアトラック制度まで、幅広い分野に及ぶ。タレントフェアでは、各研究機関が、キャリアパスや具体的な仕事を紹介する。 各資金提供機関は、ドイツへの帰還プログラムや奨学金についての情報を提供する。

 

ミュンヘン工科大学(Technische Universität München:TUM)のロボティクス・メカトロニクス・ミュンヘンスクール(スタートアップ企業)の創始者で学校長でもある、ハダティン教授(Sami Haddadin、工学博士、2017年ドイツ未来賞受賞者) が、基調講演を行う。スタートアップ・ピッチでは、6つの研究チームが2018年GAIN賞をかけて競う。今回初めて授与されるこの賞には、学術のスピンオフに関するドイツの大学における1週間のコーチングやメンタリングが含まれている。

 

9月7日午前、DAADのヴィンターマンテル(Margret Wintermantel)会長、DFGのシュトロシュナイダー(Peter Strohschneider)理事長、AvHのパーペ(Hans-Christian Pape)会長、北米の研究者は、共同で挨拶を行った。

 

ヴィンターマンテル会長は、学術における国際的なネットワークの意義を強調し、次のように述べている。
「ドイツの大学や、応用科学系の専門大学、その他の研究機関は、近年大幅に業績を伸ばしている。この成果に欠かせないのは、国際的なネットワークである。重要なのは、若手研究者が世界中のトップ大学で経験を積み、能力を伸ばすことである。起業や技術革新のマーケティングなどといった学術分野以外でのキャリアに関しても、ドイツのトップ研究者は北米から多くを学ぶことができるだろう。」

 

DFGのシュトロシュナイダー理事長は次のように述べている。
「現在多くの研究者がドイツに帰還している。このことは、ドイツにおいて学術が社会的にも政治的にも極めて高い支持を得ているということと無関係ではないだろう。学術への懐疑論が芽生えていた時代は、このような動向は当たり前のことではなかった。信頼なしには、いかなる学術の自由もない。好奇心に従って長期間活動することのできるこうしたGAINのような枠組みこそ、極めて優れた研究にとって不可欠である。」

 

GAINについて
GAINは、北米で活動するドイツ人研究者のためのネットワークである。2003年以来、GAINは複合的なプログラムによって北米で活動するドイツ人研究者とドイツ学術機関との連携をサポートしており、彼らがドイツの研究拠点へ帰還する準備を行うことや、政治的な意思決定機関に対してそれぞれの関心を表明することができるよう支援してきた。GAINはAvH、DAAD、DFGによる共同プロジェクトであり、連邦教育研究省(Bundesministerium fur Bildung und Forschung:BMBF)から資金提供を受けている。フラウンホーファー協会、ヘルムホルツ協会、ライプニッツ協会、マックス・プランク協会、ドイツ大学長会議(Hochschulrektorenkonferenz:HRK)、ドイツ全国奨学金財団(Studienstiftung des deutschen Volkes)、ドイツ癌支援協会(Deutsche Krebshilfe)は、準会員である。さらに、学術、産業、政治分野からの協賛者が、定期的にGAINの活動を支援している。

 

2018年9月7日

 

DFG:GAIN18 startet in Boston mit neuen Formaten

地域 中東欧・ロシア、北米
ドイツ
取組レベル 国際機関レベルの取組
国際交流 研究者交流
人材育成 若手研究者育成、研究者の雇用
社会との交流、産学官連携 産学官連携