【ニュース・ドイツ】女性教授プログラムによる500人目の女性教授が就任

今年の国際女性デー(3月8日)を目前に控え、女性教授プログラムにより支援を受けた500人目の教授として、ミリアム・タリバ・リヒター氏が就任した。3月1日よりハンブルク応用科学大学看護学科(重点テーマ:ジェンダーと移住)において、教授を務める。
依然として女性のためのアカデミックキャリアが男性より少ないことに対する改善策として、連邦と州は女性教授プログラムを決議し、これまでに計3億ユーロが助成された。このプログラムは、ドイツの大学における女性教授数の増加および特定措置を通じた大学内の男女同権推進の実現に寄与している。大学はこのプログラムの参加のために、男女同権推進構想を作成し外部評価を受ける必要がある。一方で、このプログラムによる新しい女性教授らは、規定にしたがって競争的方式により成果を収めなければならない。女性の教授職就任支援を男女同権推進に関する大学の全戦略へ結びつけるこの女性教授プログラムの原理は、機会均等な学術への成功要因なのである。
女性教授プログラムの助成を受けるのは、通常の教授職の空きポストあるいは先取り教授職(Vorgriffsprofessur)と呼ばれる職の二つである。先取り教授職とは、将来空くポストあるいは今後新設予定の教授職を先に埋めるものであり、この先取り教授職の設置により、教授職における女性の割合の増加と、新しい活動領域の設置等の他の目標達成をあわせて目指す大学が多い。前述のミリアム・タリバ・リヒター氏もこのハンブルク応用科学大学の先取り教授職であり、これまで支援された500人のうち、約3分の1が先取り教授職に就任している。
女性教授プログラムに参加した198大学には、80の専門大学が含まれている。専門大学における2013年の女性教授の割合は20%弱であり、連邦平均の21%を下回っていたが、当該プログラムへの参加専門大学数は前期である第1期よりも上回っており、今後の女性参加の発展に寄与することが見込まれる。

 

Bundesministerium für Bildung und Forschung:500. Frau im Professorinnenprogramm berufen

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