【ニュース・ドイツ】ドイツ連邦教育研究省(BMBF)、DAADのプログラムを通じて教員養成課程の国際化を推進

 
ドイツの経済ネットワークは世界規模、通貨は欧州規模、しかし、教員養成は国内規模である。ドイツ連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung und Forschung:BMBF)は、教員養成課程の国際化を推進している。教員候補の学生はもっと国際的かつ異文化間の経験を積むべきである。このために、大学は、例えば外国の提携大学との協力を深めることによって、教員養成課程をより国際化することができるはずである。これらは、ドイツ学術交流会(Deutscher Akademischer Austauschdienst:DAAD)の新しい国際教員養成プログラム「Programm Lehramt.International」の目標である。BMBFはこのプログラムに4年間資金提供を行う。今後、学生および大学はこのプログラムへ個々に申請することが可能となる。
 
これまでのところ、教員養成課程の学生は他の分野の学生と比較して、外国での経験が少ない。留学がカリキュラムの一部に組み込まれていないことも多い。留学中の学業成績は、多くの場合単位認定されない。DAADのデータによると、英語・フランス語・スペイン語の若手教員のうち、3人に1人は留学経験がなかった。
 
今日、ドイツの学校は国際的・文化的な多様性を有する場所である。教員候補の学生の中核的任務は、若者が批判的に考え、行動できるように教育していくことであるが、同時に国際人として、また責任ある態度を持たせるようにしなければならない。国際的かつ異文化間の知識と経験は、現在ますます多様化する生徒たちのクラスを担当する教員にとって、非常に重要である。しかし、これまでのところ、教員養成課程で国際化が進んでいるケースは非常に限られており、学生の中でも、特に小学校教員養成課程の学生における流動性は比較的低い。
 
実務、科学、政治からのビジネス・パートナーとともに、BMBFとDAADは、教員候補の学生がドイツの学校で国際的・文化的多様性に柔軟に対処できるようにしたいと考えている。今回のプログラムは、ドイツの教員養成課程の国際的な位置付けと認知度を向上させること、大学単独の法的枠組みの中での体系的な教員養成課程の国際化に寄与することを目的としている。
 
2019年2月8日
 
BMBF:Lehrer? Weltläufig!

地域 中東欧・ロシア
ドイツ
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
国際交流 国際化
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