【ニュース・タイ・スイス】KMITLが民間企業とロボット工学教育で連携

 
チューリッヒを拠点とする産業用ロボットメーカーのABBは、タイのロボット工学教育を促進するため、キングモンクットラカバン工科大学ラカバン(King Mongkut’s Institute of Technology Ladkrabang:KMITL)と協力している。
 
双方は協力関係の強化に関する合意書に署名し、技術者教育の強化により産業用ロボットの研究開発促進に取り組んでいる。近年、製造業のあらゆる段階でロボットの導入が増えており、それに伴いロボットのプログラミングや操作に長けた技術者の需要が高まっていることが背景にある。
 
ABB タイ法人のSirichote Singsa副社長は、このパートナーシップは両組織の既存の協力関係をオフィシャルなものとし、相互の情報共有と熟練した技術者を育成するためのカリキュラム開発に注力していくものだと語った。
 
Sirichote氏は、「この合意書は、カリキュラム開発・学生の能力開発といった教育面の協力だけでなく、様々な産業向けロボット開発のノウハウ移転も含んでいます」とも述べた。
 
「ABBとの連携は、タイの今後の発展に技術革新(Innovation)が不可欠としているThailand 4.0の方針に沿ったものです」
KMITL工学部長のKomsan Maleesee准教授はこう述べ、同校が産業ロボット工学の知識を持った学生を育てる課程を改善し、タイの産業発展を成し遂げるために必要な技能を学生に身につけさせることを目指していると語った。
 
ABBタイ法人は、1913年にサイアム・セメント・グループ(Siam Cement Group)に初となる電動モーターを供給するなど、インフラ業界や製造業界において長い歴史を持っている。
 
ABBのタイにおける製造拠点はバーンプー工業団地(Bangpoo Industrial Estate)にあり、低電圧コンデンサと変圧機器を製造しながら、変圧サービスの提供や石油研究を実施している。
 
中・低電圧開閉装置の製造施設もこの拠点内に設置されている。 ABBはラヨーン(Rayong)にビジネスセンターを持ち、その他にチョンブリ(Chon Buri)、サラブリ(Saraburi)、プラチンブリ(Prachin Buri)、コンケン(Khon Kaen)に支店を持っている。
 
(2018年10月16日 Bangkok Post紙)
 
ABB ties up with KMITL for robotics

地域 西欧、アジア・オセアニア
タイ、その他の国・地域
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
人材育成 高技能職業人材の育成
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