【ニュース・タイ】高等教育と研究開発を担当する新省を承認

 
内閣は昨日高等教育・研究開発省(Higher Education, Research & Development Ministry)の設置を承認した。
 
この省は既存の科学技術省(Science and Technology Ministry)、高等教育委員会(Office of the Higher Education Commission)、タイ学術研究会議(National Research Council of Thailand:NRCT)およびタイ研究基金(Thailand Research Fund)が合併したものである。
 
科学技術大臣のSuvit Maesincee氏は次のように述べた。
「新省の設立による政府のねらいは、高等教育機関の研究・教育力の向上に向けた支援の実施、研究開発費の効率を高めることによる産業界からの需要への対応、およびハイテク産業の発展を後押しすることだ。」
「今回の新省の承認により科学技術省全体に影響が及ぶはず。政府はこの新省が人材育成とともに、ハイテク産業の発展に関する政策の強化、研究開発の効率の向上およびタイランド4.0政策を後押しするよう期待している。」
 
7月3日には内閣は科学技術省傘下の11の研究開発関係の地方組織及び84の国立大学と73の私立大学を含んだ新省の設置原則を承認した。政府は新省のために2019年度予算のうち970億バーツを充てる予定である。
 
「新しい省は教育の再生、官僚制度の刷新、そして研究開発費の改革に取り組む。省の戦略への助言や研究開発予算へのガイドラインを提供するために、高等教育、研究開発に関する国家政策委員会(a National Policy Committee on Higher Education, Research & Development)が、近いうちに設置されることとなっている。」
 
「新省設置後は、1兆2千億から1兆3千億バーツの研究開発費をより効率的に使用し、現在進行している国の各種の改革と技術革新計画を推進する。また、新省には、所得格差の是正や様々な規模の産業がより多くの収入を得られるように支援する上で重要な役割を担うことも期待される。」
 
2月中に新省を稼働させるため、新省の体制の詳細を定める特別委員会が設置される。
科学技術省は、タイの研究開発への投資は、2016年はGDPの0.78%に相当する1兆1400億バーツで、政府の投資はそのうちの27%であるとした。
 
現在の科学技術大臣であり、政権支持派のPalang Pracharath 党(PPRP)の上級幹部であるSuvit氏は総選挙直前に、再編された高等教育・研究開発省の大臣に就任する見込みである。
 
(2018年10月25日 Bangkok Post紙)
 
New hybrid ministry approved

地域 アジア・オセアニア
タイ
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
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