【ニュース・タイ】科学技術開発庁、研究予算の増加要求

タイ国立科学技術開発庁(NSTDA:The National Science and Technology Development Agency) は、タイ国立科学技術開発庁学会年次大会の機会に、政府が技術研究のための予算を増やすよう働きかけるとのことである。

NSTDA のThaweesak Koanantakool 長官は、新政府も科学技術の発展のために十分な予算を配分しておらず、持続可能な経済の発展を後押しするためには、特に産業分野と農業分野へのさらなる投資が必要だと述べた。

タイ国立科学技術開発庁学会年次大会「科学技術:持続的開発への原動力」は、Pathum Thani のサイエンスパークで3 月31 日から4 月1 日まで開催される予定で、Sirindhorn王女が開会式に参加する予定である。

Thaweesak長官によると、多くの民間企業がNSTDA に対して新たな製品の研究開発のための支援を求めてきているが、NSTDA の予算が限られているために、効果的に支援をすることができていないとのことである。

政府は、GDP のわずか0.1%しか科学技術の研究開発費に充てていないが、今後はより多くの予算を科学技術分野の研究開発費に注入するべきであり、特に、鉄道システム開発の分野での人材育成のための予算が必要であると述べた。

Thaweesak 長官は、国内の老朽化した鉄道システムの総点検を行う計画について指摘し、その業務を担う人材を育成するために、政府は資金を投入する必要があると述べた。
科学技術省は、4 年間をかけて、鉄道関連の産業に関わる機関を設立しようとしてきた。しかし、当該機関の所管について関係省庁が合意に達することができていないため、いまだに設立することができていない。

同年次大会では、食品科学、健康科学や環境に関する科学技術を含む、120 以上のイノベーションが展示され、さらに前上院議員のSomkiat Ornwimon 氏、タイ石油公社最高経営責任者Pailin Chuchottaworn 氏、タイ商工会議所会長のIsara Vongkusolkit 氏らを招へいして、講演を行うセミナーも開催される予定である。

また、画像や文字をバイクの車輪に表示し、広告媒体として活用する液晶ディスプレイの装置や、医薬品や血液の保存容器内での温度管理システム等、タイ国内で開発されたイノベーションも展示される。

(2014年3月13日 Bangkok Post紙)

地域 アジア・オセアニア
タイ
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