タイ国内のいくつかの主要産業は新しいテクノロジーの前に姿を消しつつある中、タイに “流動性のある民主主義(liquid democracy)” を導入することを目指す、新興のテクノロジーに対する造詣が深い者たちにより結成された “中道派政党またはKlang Party” の政治への影響は大きなものとなるだろう。
穏健派(もしくは中道派)の設立者であるChumpol Krootkaew氏は、有権者が真に政治的な決定に参加するために新しい技術を用いることを考えている。古代ギリシャの直接民主制にヒントを得たということだ。氏はタイ国立電子コンピューター技術研究センター(National Electronics and Computer Technology Centre:Nectec)で以前幹部および研究員を務めていた経歴を持つ。
Chumpol氏のコメント:
既成政党は根深く対立しあっており、多くの国民からその存在を疑問視されている。その代替として、穏健派は “流動性のある民主制” を提示する。
それほど多くの人口を抱えていなかった時代であれば、直接民主制により問題は直接議論され決定されていた。しかし今や、テクノロジーによって我々はより良い方法をとることが可能になった。それが、“流動性のある民主制” だ。
まるで金融取引のようにコンピューターやモバイルアプリケーションを利用して、ある問題に対する自分の意思を決定することが可能になった。しかし本当に大切なのは、テクノロジーが直接的な意思決定をする以上のことをもたらすことなのだ。
これは異なる問題に関する意思決定について、どの政治家を選ぶのかということである。ある政治家に任せてうまく行かないとなれば、彼らはいつでも他の政治家を選ぶだろう。まるで金融資産のように大きな流動性をもたらすのである。これが “流動性” ということだ。国会議員が4年に渡って意思決定権を独占することは不可能になるだろう。
議会代表制による政治がうまくいかなくなりつつある国では、このような動きが民主制の未来となると考えられる。しかしテクノロジーと国会議員は並存するだろう。システムが整備されたら、国会議員は個々の問題に対する意見調整のために有権者と意見を交わし、また彼らは議会で投票する前に、直接国民の意見を聞くこともできる。
Chumpol氏は新しい党に対する選挙管理委員会の承認を待っている。
2018年4月17日
The Nation:New Moderate Party to push tech agenda