【ニュース・タイ】教育はタイランド4.0への道-しかしそれに気づかない国家

Re:タイの教育の失敗に拍車をかけているのは外国人教師に常勤の契約を与えているから
  Have your Say 12月15日

タイを拠点とする教師であるJohn Morales氏はこのページで激しい感情をあらわにした。しかし、それは読者には気づかれなかったようだ。おそらく、彼の怒りは国際テストPISAでの最悪な成績の原因と考えられている「タイの学校の外国人教師に対する日常的な差別」が原因と考えられる。
 
私が初めてタイに来たとき、新聞各紙はしばしば教育についてのレポートや分析を行っていた、しかし現在では、このような国家の重要問題にしては、その内容が憂慮するほど低いレベルに落ちている。
 
おそらく私たちは過去数年間で情熱を失い、古い同じ事を学び続けるネズミに退化してしまっている。Morales氏のような時折の苦悩の声が無視されると同時に、教育は国家の議論のレーダーから外れてしまっている。
 
とはいえ、変革の必要性は差し迫っている。タイランド4.0のデジタル経済への移行を達成するために、タイは熱心で能力の高い英語とその他の科学・技術・工学・数学を教える教師を必要としている。教育省は英語のスキルを含めたこの移行への必須条件を満たすため全力で取り組んでいるものの、その取り組みは、官僚制と教育手法という大きな惰性と戦っている。学生の利益が第一、しかしこのことは大部分のタイの教育システムから忘れられている。教育は情熱によって行われるので、それ以外には何もない。
 
チュラロンコン大学のAthapol Anunthavorasakul氏は学生にデジタル世界における新しいスキルを習得させる必要性についても提唱している。(岐路に立つタイの教育:The Nation 2018年1月1日付け)。
 
彼の改善に向けた処方箋は、同僚の教育専門家であるPrathoomporn Vajarasthira氏によって2009年に示唆された核心部分の変化に共鳴しているが、これらの発展へのカギは今日のタイランド4.0のスケジュール内で実現することはおそらく不可能である。
 
この問題の中で最も大きな要素は、両親が仕事を求めて地方から都会へ流出したことにより置き去りにされた子供たちである。両親から送られる金銭は家族が生きていくために不可欠である。しかしこの放置された“隔世世代”の子供たちをタイランド4.0の教育の潮流に乗せなければならない。そうしなければ、タイの夢であるデジタル移行は実現することはないだろう。
 
2018年1月6日
 
The Nation:Education is route to Thailand 4.0 – but it’s falling off the national radar
 

地域 アジア・オセアニア
タイ
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
レポート 海外センター