【ニュース・タイ】大学審議会 新入試システムの運用を開始

タイ大学学長会議(Council of University Presidents of Thailand:CUPT)は、2018年度から有効となるタイ大学統一入学制度(Thai University Central Admission System:TCAS)という新しい大学入学制度を正式に開始した。新しい制度の下で、高校生は大学の入学資格を得るために、5つの競争ステージが用意されることとなる。

 

TCASは、大学の入学資格のために競争する受験生の公平を期すことを目指しており、入学資格を得た受験生には、入学を希望する1学部のみ、入学を確約できるという機会を与えられることになる、と CUPTのSuchatvee Suwansawat委員長は語る。
受験生は、第2ラウンドに挑戦する場合、第1ラウンドで得た入学資格を放棄しない限り、新しい入学試験は無効となる。
Suwansawat委員長は、滑り止めの大学で入学資格を安全に確保した受験生が、他の受験生がどの大学の入学試験を受けようかと考えているときに、不当に入学資格を確保したままにする状況を避けることができる、と述べている。

 

CUPTによると、国内の54大学がTCASに2018年度から参入予定であり、高校修了予定者を対象として、システムを経由して、206,506か所で受験可能である。受験生には大学の入学を競うための5つのラウンドが用意されており、どのラウンドに応募するかを選択することができる。

 

第1ラウンドは、受験生の成績や彼らのポートフォリオを元にした定員制度を用いており、筆記試験はなく、入学基準は大学が設定して実施される。
第2ラウンドは、別の定員制度が用いられ、特に優秀な生徒のために大学独自の選考方法で試験が実施される。
第3ラウンドは、「ジョイント型直接入試」と呼ばれ、受験生は国立教育研究所による統一試験を受ける必要がある。試験には、タイ政府の学力テスト(Ordinary National Education Test:O-Net)、一般適正審査(General Aptitude Test:Gat)、職業適性審査(Professional Aptitude Test:Pat)に加え、9つの主要科目がある。受験生は4学部を選択することができる。
第4ラウンドは、一般入試である。試験科目は第3ラウンドの主要科目と同様であり、受験生は4学部を選択することができる。
最後は、「独立直接入試」と呼ばれ、大学が独自の入試方法を用いて、受験生を選考することができる。

 

2017年6月3日

 

Bangkok Post:University council launches new admission system

地域 アジア・オセアニア
タイ
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