【ニュース・タイ】マヒドン大学「主知社会」の原動力となる「レディメイド型研究者」の育成を開始

 
タイのトップ高等教育機関として、2030年までに世界大学ランキングのトップ100入りを目指す。   

 
マヒドン大学は「レディメイド型研究者」プロジェクトの立ち上げに着手した。これは、知識と能力を持ち、国内外の様々な分野で優れた業績を上げて
いる人材を探し、研究開発ネットワークを構築する重要な力とし、国の経済的発展・繁栄を支えるため
である。

 
マヒドン大学学長の BanchongMahaisavariya 教授は「大学とは、知識を育み、新しい世代に伝える『ラーニングコミュニティ』のようなもの
であり、社会が複雑になればなるほど、または危機が大きければ大きいほど、問題をより早く解決するために、様々な分野から有能な人材を
見つけなければならない。『巨大な軍隊』には、複雑な問題または今の危機を解決することができる『偉大な将軍』、そして十分な数の将軍を使う
ことが必要である。よって、マヒドン大学が開始した『レディメイド型研究者』プロジェクトは、現時点での社会の緊急課題に対する最善策である。」
と語った。

 
同学の研究・学務担当の副学長 WachiraKochakarn 教授は『レディメイド型研究者』プロジェクトの詳細について「知識・能力のある人材発掘は、
経験と年功のあるシニアグループと、優れた研究成果とイノベーションを持つ新星グループの2つに分けられるが、同学の卒業生である必要も、
以前に同学との関係がある必要もない。

 
採用された人々は、既に高レベルの研究成果とイノベーションを生み出す可能性を秘めており、すぐにマヒドン大学で研究を続けることができる
よう、必要なすべての資金、装置、機器が支給される。マヒドン大学が全面的に支援する。また、博士課程修了後の研究者グループによる研究支援
チームも発足させ、マヒドン大学では、安定性と支援を高めるための福祉も提供する。」と付け加えた。

 
2020年以降のマヒドン大学『レディメイド型研究者』プロジェクト第1号は、Burin Khamphai 准教授である。彼は現在、ナコンサワンの理論物理学・
自然哲学センター、別名『先進研究所アーサーラムウィチャーライ』の所長代理を務めている。プロジェクトは、マヒドン大学ナコンサワン
キャンパスで行われ、理論物理学分野の学者および他の分野の思想家らが、量子、遺伝子、複雑ネットワークなどの自然システム、ならびに社会
および宇宙のシステムを批判し、理解する。つまり学術的見解が変化することの理解を目的としており、開発への応用、有用な予測に集うセンター
となるだろう。

 
Burin Khamphai 准教授はかつてタイ研究基金から2期、『TRF上級研究員』奨学金を受け、現在は英国王立協会(ロンドン)の英国王立協会-
ニュートン先進フェロー
でもあるBurin Khamphai 准教授は、熱力学と経済学のパラダイムを統合した『経済の熱力学的定式化』の提唱者としても
知られ、2020年に、需要側経済システムの熱力学モデルに関する研究により、アメリカの科学工学統合国際協会から、リチャードニューボールド
アダムズ賞を授与されている。

 
Burin Khamphai 准教授は、物理学の英知の正しいパラダイムを理解しようとする単なる研究センターではなく、他の科学の様々なシステムに
加え社会システムにも適用できる可能性がある『理論の性質』や『理論の理論』の理解にアクセスできる『先進研究所アーサーラムウィチャーライ』
を創ろうとしている。准教授は一方で、パラダイムや、社会科学と人文科学の理論的ツールもまた、科学の『自然哲学』を補いより完全なものに
してくれる可能性があると考えている。

 
2022年度博士課程の『先進研究所アーサーラムウィチャーライ』でのコース開講に加え、年間通して『理論宇宙論』『場の量子論』『複雑系と
自然系の哲学』など研究活動やセミナーも開催している。Burin Khamphai 准教授は、「この『先進研究所アーサーラムウィチャーライ』は、
カリキュラム上の知識だけでなく、高いレベルでの知識交換が可能な『思想家と研究者のコミュニティ』、『主知』思想家のコミュニティ、
そして重要な学者の訪問者の場所にするつもりである。

 
また、この批判的思考の基盤を『物理活動キャンプ』を通じて地方の中学校や高校に広め、将来、この『主知社会』創造の担い手となる教師と生徒
に、様々な分野の知識に対する良い見識を創造することも必要である。」と繰り返した。

 


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地域 アジア・オセアニア
タイ
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