【ニュース・タイ】タイ教育省職業教育局(OVEC)、5年以内に職業訓練学生の比率を一般学生と同等に

 
タイ教育省職業教育局(Office of the Vocational Education Commission:OVEC)は、一般学生と職業訓練学生の比率を同等にするという目標を5年以内に達成できると見込んでいる。
 
OVEC事務局長Suthep Chittayawong氏は2019年4月14日、これまで職業訓練学生は大学生よりも劣ると認識されていたが、タイの学生の技術教育に対する態度は変化しており、中学校卒業後に職業訓練教育を選択する学生の数は近年急増していると述べた。
 
2016年には職業訓練学生の割合は31%だったが、2017年には36%、2018年には40%に上昇、今年中には45%を越える見込みであるという。
 
Suthep事務局長は職業訓練学生の増加はタイ政府による若者の職業訓練教育のイメージを向上させる取り組みが功を奏したと評価する。
 
「OVECは数年に渡り職業訓練教育推進のためのカリキュラムの改善と民間セクターの参加を増やすいくつかの新たな取り組みを実施してきた。例えば “Tawisuksa” 事業は学生が一般科目と同時に技能コースも受けることを可能にするもので、卒業時に学術、技術双方の認定証を得ることができるため、学生を職業訓練教育履修に引き付ける一助となった。また、“双方向” 教育制度は、職業訓練校での理論学習と民間会社での実習を結び付けるもので、卒業するには学生は少なくとも1年間、民間会社での実習経験を積まなければならない。」
 
Suthep事務局長はさらに、まだ職業訓練教育に対する偏見は残っている一方、学生も親も現代の労働市場で技術力を持った働き手への需要が高まり続けていることに気づき始めており、状況は改善しているという。
 
また、テクノロジーが学生の考え方も変化させており、最近は多くの学生が“必要ない”科目を学ぶために4年間を大学で費やしたくないと考えている、とも述べ、この潮流が続けば2024年までに一般学生と職業訓練学生の比率は50対50に達する見込みであるという。
 
OVECによると、今学年度は30万人以上の学生が職業訓練教育に登録している。
 
2019年4月15日
 
Bangkok Post:Ovec targets trade, general student parity in 5 years
 

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