【ニュース・タイ】タイ全国教育水準・質評価局、タイ防衛大学シンクタンクによる大学の質強化への協力

タイ全国教育水準・質評価局(ONESQA)、Prof. Dr. Charnnarong Phornrungrot局長はタイ防衛大学(NDC)シンクタンクとのタイ教育に関わる議論について発表した。アジアのリーディング大学と比較すると、タイの大学の質は問題がある。決定的な弱点は次の要因にある。1) 政権の交代による首尾一貫しない政策、2) 教育から管理運営に渡る全てのレベルの監督の欠如、3) 質管理の欠如。
多くの新設大学が専門化、カリキュラム管理、学習指導モデルの構築を十分に検討せずに急速に拡大し、大学の収益を上げることに力を入れている。それゆえ、タイ教育省はこれらの大学をタイ国民に相応しい大学に改革するために、大学を質的量的両面から監視管理し質の向上に取り組まなければならない。
また、高校の学力評価テストは生徒の学力を反映していない。例えば、GPAX(高校3年間の成績から累計された数値)は大学入学のための一つの要素であるが、高校側は自校の学生を大学に合格させたいため、GPAXの平均値は毎年上昇し、現在全国の平均値は3.00を上回っている。その一方で、大学卒業資格は社会や労働市場の要件を満たしていない。多くの学生は社会で求められる能力や知識を考慮せずに学部を選択するため、卒業後に就職難に陥っている。その一方で、ASEAN共同体の発足で労働人材や専門家不足が懸念される。
大学卒業後の給与水準を15,000バーツとする政策は、個人の収入増加のためには有効だが、職業訓練校の卒業生を増加させるという政策と矛盾している。ASEAN経済共同体の発足を契機に、タイ産業及び経済界はビジネス拡大のために職業訓練校を卒業した人材を求めている。

(2014年7月15日 タイ教育省)

地域 アジア・オセアニア
タイ
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育、質の保証