タイ国内のスタートアップ企業が、デジタル技術を駆使した仮設病院の業務プロセスの効率化やワクチン接種番号札確認システムのサポートをする
ことで、新型コロナウイルス感染症との闘いに協力している。
番号札確認モバイルアプリケーション QueQ の最高経営責任者である Rungsun Promprasith 氏は、バンコクポスト紙に「国内の技術系スタート
アップ企業は、システムをテストする機会を与えられれば、この健康危機を克服する役割を果たすことができる」と語った。
QueQ は来週、チョンブリー県のバーンラムン郡にあるバーンラムン病院で「ワクチン番号札 確認」という新機能をテストする予定である。現在、
新型コロナウイルス感染症ワクチン接種の登録と予約のために設計された “Mor Pro” システムでこの機能をテストするために、当局の許可を求めて
いるところである。
他の国では、ワクチンの接種を待つ人々は、接種前に45分から2、3時間、行列に並ばなければならない。
その間、2、3時間もワクチン接種会場をうろうろしなければならないのが悩みの種である。
QueQ アプリを使えば、会場での滞在時間を1時間以内に抑えることができ、ソーシャルディスタンスを保つことにもなるという。
Rungsun 氏は、国家当局と民間企業の協力により、30のワクチン接種会場で QueQ が使用されることを期待している。
「このシステムがうまく機能すれば、同じ問題を抱えている他の国でも活用できるでしょう。」スタートアップ企業の中には、タイ・デジタル
評議会(DCT)と協力し、新型コロナウイルス感染症の患者に対応する仮設病院へのサポートを提供している企業もある。
これらの企業は“ペッ(ド)タイスーパイ”(災害に立ち向かうタイのアヒルちゃん)と呼ばれるコミュニティの一員であり、第1波からパンデミック
と闘い支援の手を差し伸べてきた。
チュラロンコン大学が運営する仮設病院では、少なくともスタートアップ企業4社が協力し、自動化されたワークフローをサポートしている。
一方、アパート管理システムを提供する Horganice 社は、同施設にベッド予約システムを手配した。これにより、患者は、入力欄から症状を
自己申告し、Aiya システムを通じて看護師とコミュニケーションをとることができる。
すべての必要なデータはWisible システムを使って保存され、施設でのプロセスを通じて患者の状態を追跡することができる。また、YDM タイランドが
提供する仮設病院の管理システムに実装したダッシュボードには、1日に施設へ出入りする人の数、患者の医療記録、治療期間に応じた患者数
などが表示される。
「それぞれのスタートアップ企業の強みを結集し、2週間かけてチュラロンコン大学仮設病院にテクノロジーを導入しました。」とRungsun 氏は言う。
「今後は、バーンラムン病院やタマサート仮設病院にも展開する予定です。」彼は、このシステムは、DCT による後援やTaejai.com による
クラウドファンディングなど資金面での支援が必要だとも語っている。
地域 | アジア・オセアニア |
国 | タイ |
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