【ニュース・タイ】アジア開発銀行のタイの高等教育支援

根岸靖アジア開発銀行(ADB)タイ・カントリーディレクターがタイ教育省を訪問しADBと同省の今後の協力について議論を行った。根岸ディレクターの訪問にはTheerakiat Charoensilp大臣補佐官、Suthasri Wongsamarn事務次官、Kamol Siribun副事務次官、大学院教育研究開発部長のChaiyuth Khanthaprab准教授、Duriya Amatawiwat国際連携戦略室長、高等教育局よりChadarat Singhadechakul氏、Phutthachart Suphalak上級研究員が参加した。

ADBは教育部門での支援経験が浅いため、教育支援を行う前にタイ開発研究機関(TDRI)と協力してタイの教育開発や高等及び職業教育のデータを収集しタイの教育の得意分野や課題を把握しようとしている。

ADBはタイへの教育支援として、1999年から2006年の間にタイ大学院教育研究開発部と協力して5,932万USDの資金貸与を行い、この資金は研究開発や科学技術分野の人材育成、7つの研究拠点設立(1)化学研究開発拠点、2)環境衛生、毒物、化学物質管理拠点、3)有害物質管理拠点、4)石油、石油化学、先端材料拠点、5)エネルギー技術拠点、6)農業バイオ技術拠点、7)ポストハーベスト技術開発拠点)に活用されてきた。

現在は、これに4拠点(8)数理学拠点、9)物理学拠点、10)生物多様性拠点、11)メディカルバイオテクノロジー拠点)が加わり全部11拠点となっている。

Chaiyuth部長は300万USDの資金貸与申請が現在教育省で審議中であり、この資金は社会開発と研究及び6つの研究拠点設立に活用される予定だと述べた。

Suthasri事務次官は、ADBに職業学校の開発支援を期待していると述べた。Phutthachart上級研究員は、現在、職業教育局はASEAN諸国とツイニングプログラムを実施し職業学校の学生育成に取り組んでいる。これはASEAN経済統合にむけてタイ以外の国でも通用する技術を身につけた人材を育成する事業である。

根岸ディレクターはADBは職業教育支援を得意としており専門家を派遣し助言することができると述べた。他のASEAN諸国もADBに職業技術支援を求めており国際社会で競える人材を育成したいとのことである。

(2014年10月17日 タイ教育省)

地域 アジア・オセアニア
タイ
取組レベル 国際機関レベルの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育、研究