「マヒドン大学」新型コロナ検査キットの開発に成功！ 5分で結果がわかるこの8月には確実に個人使用が可能

 
マヒドン大学シリラート病院医学部はタイの研究者による「革新的な新型コロナ特定抗原検査キット」を発表、食品医薬品局の承認リスト24社
では唯一タイのメーカーであるアフィノーム社による製造販売のため技術移転を受ける。研究チームは、この検査キットが15分以内に正確な結果が
わかり、使い方も簡単で価格も安いものであることを明らかにし、この2021年8月に、製造販売を行えるだろうとしている。

 
最近、Anchalee Tangtrongchit 医学博士/准教授、Nithat Sukrung 博士/准教授、マヒドン大学シリラート病院医学部寄生虫学科バイオメディカル
イノベーションデザインセンターの研究チームが、価格の安い、使い方が簡単で迅速、革新的な新型コロナスクリーニング検査キットの開発に成功し、
食品医薬品委員会（FDA）の効能検証に合格したことは、いいニュースと言えよう。医療機器の製造工場を持つアフィノーム社が製造販売のための
技術移転を受け、FDA の認可を受けた24社中唯一、タイ国内で製造されるタイ人が作った検査キットとなる。

 
これは、マヒドン大学シリラート病院医学部の研究チームによる、新型コロナ感染初期から検出が可能、患者が迅速な治療を受けられる、革新的な
新型コロナ特定迅速抗原検査キット別名抗原検査キットの研究開発の成果であり、2020年6月から、FDAの基準に従い、シリラート病院内の新型コロナ
患者のサンプルならびにマヒドン大学ラマティボディ病院医学部のサンプル群からの採取を開始・継続し、2021年初めに開発に成功したものである。

 
現在、タイ国内・世界が瀕する危機のニーズに応える新型コロナ迅速検査キットにより、マヒドン大学は、タイの人々を見捨てないのみならず、
同時に環境にも配慮すると自信をのぞかせる。検査時にウイルスの破壊が可能な薬液の使用という検査キットの特性から、大気中にウイルスを拡散
させることなく、検査結果を短時間で知ることができ、使い方も簡単で便利、自己検査が可能な、家庭用検査キット（セルフテスト）として普及
させることができる。この2021年8月にも製造販売が可能な見込みで、販売価格の設定は、キットあたり250-300バーツ以下を予定している。

 
マヒドン大学シリラート病院医学部寄生虫学科バイオメディカルイノベーションデザインセンター長のNithat Sukrung 博士/准教授は本研究
プロジェクトのリーダーであるが、シリラート病院医学部による抗原検査キットの長所は、正確な検査結果が得られる方法で患者の鼻腔のサンプル
から特定タンパク質を検出する、イムノクロマト法による簡易迅速検査キットであり、感度 96％ 特異性 100％、ラボの器機を使用せずとも、
わずか15分の検査時間で済むこと、また、検査キットに入っている薬液でウイルスを死滅させられることにあると述べている。

 
FDAの承認後、この7月に10万セットを生産、8月にはさらに20万セットの生産が可能であるとメーカーは通知している。第1ロットの生産は、
小規模病院や地方の病院において積極的疫学調査が実施できるよう、医療従事者用新型コロナ検査キットとする予定である。1分以内にウイルス
の発生を抑制するため、現場で検査を行う際も、ウイルスの拡散に影響を与えることはない。

 
一般の人々が簡単・便利に使用できるように改良中の家庭用検査キットは、8月には製造販売が可能になる見込みで、販売価格の設定は、1セット
あたり250-300バーツ以下とし、一般の人々が入手できる価格となる。

 
マヒドン大学シリラート病院医学部寄生虫学科は今後、ワクチン接種完了者や新型コロナ回復者が、従来種および現在感染が拡大しているウイルス
種に対する免疫を十分に持っているか否かを検査することが可能な、中和抗体と呼ばれる抑制免疫検出キットの研究開発を進めていくことにしている。

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