【ニュース・スウェーデン】3年連続3分野で王立工科大学に助成金を授与

スウェーデン王立工科大学(KTH Royal Institute of Technology)の環境史の教授であるSverker Sörlin氏が、欧州研究会議(European Research Council:ERC)から助成金として、250万ユーロ(約3億円*)を授与された。
過去3年間で、同大学の科学史、技術史、環境史分野の研究者が競争率の高い本助成金を授与されるのは3回目であり、工科大学にとっては特筆すべきことである。各賞につき、同大学は460万スウェーデンクローナ(約5,500万円*)の資金が与えられる。

 

Sörlin氏は、「これは非常に珍しいことである。特に人文科学の分野では、ERCプログラムによりこれほど大規模な支援を受けている機関が他にあるとは思えない。我々は、世界中における人間環境学研究の最前線に立っているといえるだろう。我々の研究チームは、大きな社会的課題を追及しており、まさにこれまで深く関与してきた人文科学分野の研究がこれまで以上に保証されている。」と述べた。

 

現在に至るまで、ERCは約8,000名の一流の研究者と、5万人以上のポスドク、博士課程の学生等に資金を提供し、世界中の優秀な研究者をヨーロッパに呼び寄せるために尽力している。
2018年4月初めに発表された総額6億5,300万ユーロ(約816億円*)相当の2018年の同助成金は、ヨーロッパ各地の269名の一流の研究者に恩恵をもたらすものであり、また最も創造的なアイディアを生み出し、科学・社会・経済に大きな影響を与える可能性を秘めている。
同助成金は、EUの研究開発・イノベーション・プログラム “Horizon 2020” の一環であり助成金獲得率は12%で、これは資金獲得競争における尺度となっている。また、授与された助成金のうち女性が得したのはわずか17%のみという性別の不均衡を反映している。

 

*円表記はJSPSストックホルム研究連絡センターが追記

 

2018年4月20日

 

【出典】
University World News:Three ERC humanities grants in three years for KTH

地域 北欧・バルト三国、EU
スウェーデン
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
研究支援 研究助成・ファンディング