【ニュース・スウェーデン】豊島近教授及びPoul Nissen教授がグレゴリー・アミノフ賞を受賞

2015年9月10日、スウェーデン王立科学アカデミー(KVA)は、Poul Nissen オーフス大学教授(デンマーク)と豊島近東京大学教授の両氏を2016年グレゴリー・アミノフ賞受賞者に決定した。本賞は1979年に創設され、結晶学及びその関連分野において顕著な研究成果を挙げた研究者に対して贈られる。今回の受賞理由として、「ATPのエネルギーを利用し膜を隔ててイオンを輸送する機構の構造的理解に対する本質的貢献」が評価された。

 

2016年3月30日、同賞の記念シンポジウムが行われ、当センターからは阿久津センター長が出席した。豊島教授は「Structural iology of P-type ion translocating ATPases:towards complete understanding of the mechanism」と題した講演、また、Poul Nissen教授は「The structure and mechanism of transporters of the P-type ATPase family」と題した講演をそれぞれ行った。

 

翌31日には、ストックホルムコンサートホールで行われたKVA年次総会の場で、本賞の授賞式が開催され、当センターからは阿久津センター長、川窪副センター長が出席した。両教授には、KVA会長のChristina Moberg氏から賞が授与され、賞金として100,000スウェーデンクローナが贈られた。

 

<グレゴリー・アミノフ賞とは>
Gregori Aminoff氏(1883~1947)は芸術家と科学者の2つの経歴を持ち、1933年にスウェーデン王立科学アカデミー会員となった。同氏は、1918年にX線結晶学を、1930年には電子線回析学をそれぞれスウェーデン国内に導入したことで知られる。死後、彼の妻の意思により「グレゴリー・アミノフ教授記念基金」が1950年に設立された。同基金はKVAにより運営されている。

 

KVA:Gregori Aminoff Prize

地域 北欧・バルト三国
スウェーデン
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
顕彰 顕彰