【ニュース・スウェーデン】研究不正調査機関の設置に係る法案の可決

 
2019年6月、過去数年間における一連の深刻な研究不正を受けて、スウェーデン議会は、研究不正を調査するための政府機関の設置に係る法案を可決した。
 
Nature誌によれば、当機関は2020年1月から活動を開始し、公立高等教育機関、中央政府機関、地方自治体等の研究不正の事例を監視することになる。
 
大学教員労働組合(SULF)研究・国際部長のKarin Åmossa氏は、Nature誌に対し、「現在は、研究不正が生じた際、第三者機関ではなく、各機関による内部調査が行われている。これによって調査の公平性や透明性の欠如につながっている」と指摘している。
 
2015年に生じたある案件では、当時のカロリンスカ医科大学(Karolinska Institute:KI)の気管外科医のPaolo Macchiarini氏が、実験的に行った気管移植に関連する不正行為で告発された。移植実験のいくつかは患者に死をもたらした。当初、同大学の内部調査では不正行為の疑惑は払拭されたが、その後の第三者機関による調査で、不正行為が明らかになった。
 
2019年7月13日
 
University World News:New law opens door to national research misconduct agency
 

地域 北欧・バルト三国
スウェーデン
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