難民のための国境を越えた高等教育プロジェクト(Borderless Higher Education for Refugees)が、イギリスのヨーク大学がブリティッシュコロンビア大学やケニアのケニヤッタ大学、モイ大学との協力で開始された。
プロジェクトが実施されているダダーブは、ケニアとソマリアの国境から約100キロメートルの場所に位置し、世界最大の難民キャンプが設けられているケニア北東部の町だ。ソマリア等から紛争を逃れてきたおよそ350,000人もの難民がそこに暮らす。
ダダーブには学校があるが、そこで教えている教員の大半は、初等教育しか修了していない、教育資格を持たない難民である。
同プロジェクトは、現地教員らに高等教育を提供することによって、教育の質を高め、キャンプの住民自らが次の世代を教育していける仕組みをつくることを目指す。ヨーク大学、ブリティッシュコロンビア大学、ケニヤッタ大学、モイ大学の教員や卒業生が、ダダーブの教員に対する3ヶ月の集中コースを実施、その後1年間はダダーブに設置された教室でオンライン授業を通じて教育が行われる。
住民が学力をつけることのできる態勢が整えられれば、彼らがいざキャンプの外に出ていくときに人生の新たな可能性を広げることができるだろう。
プロジェクトは、カナダ外務貿易開発省や国連難民高等弁務官(UN High Commissioner for Refugees: UNHCR)の財政支援によって進められる。
The star.com:York U project teaches Dadaab refugees to teach others